建築士試験 解説ノート

建築士試験 解説ノート
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 一級建築士 計画
  4. > 劇場・ホールの形式とは

劇場・ホールの形式とは|プロセニアム・アリーナ・ワインヤードの違い・一級建築士 計画での問われ方

劇場・ホールの形式は、舞台と客席の関係で分かれます。額縁で仕切るプロセニアム形式と、仕切らないオープン系が基本です。

プロセニアム形式は、舞台と客席を額縁(プロセニアムアーチ)で区切る形です。

オープン系は、額縁や幕で仕切らず、舞台と客席が連続します。

試験では、形式の名前と特徴、舞台まわりの用語が問われます。

舞台と客席の形式

まず、舞台と客席の関係による分類です。

形式 特徴
プロセニアム形式 額縁(プロセニアムアーチ)で舞台と客席を区切る。舞台機構を客席から隠せる
オープンステージ形式 額縁や幕で仕切らず、舞台と客席が連続する(開いた舞台)
アリーナ形式 舞台の四周を客席が取り囲む。一体感が強い
プロセニアム 舞台 客席 額縁で区切る・一方向 オープン(張り出し) 舞台 客席 舞台が客席へ張り出す アリーナ 客席 舞台 四周を客席が囲む

コンサートホールでは、客席の並べ方でさらに分けます。

形式 特徴
シューボックス型 靴箱のような長方形。短辺側に舞台。音響に優れるとされる
ワインヤード型 舞台を取り囲むように、段差をつけた客席をぶどう畑状のブロックに分ける

ワインヤードは「ぶどう畑」の意味で、段々の客席が舞台を囲む形だと覚えます。

舞台まわりの用語

プロセニアム形式の舞台では、次の用語が問われます。

  • フライズ(フライロフト)=幕や舞台照明などの吊物を収納する、舞台上部の空間。
  • オーケストラピット=舞台前の床を下げ、演奏者が入る場所。

伝統的な劇場にも、独自の用語があります。

  • 橋掛り(能舞台)=本舞台の後座から鏡の間へ続く廊下。出入りと演出の重要な場。
  • 本花道(歌舞伎)=客席を縦に貫く通路舞台。客席の下手側(客席から見て左)に設けます。

試験ではどう問われるか

一級建築士 計画では、劇場・舞台の用語の説明として出ます。問題文は建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

年度・No. 問われ方/引っかけ
一級 令和5年 No.17 ワインヤード型・フライズ・能舞台の橋掛りは正しい記述。本花道を「客席の上手側を貫く通路」とした=誤り(本花道は下手側)

まちがえやすいポイント

形式はプロセニアム(額縁で仕切る)かオープン系(仕切らない)かで整理します。ワインヤードは段差客席が舞台を囲む形です。

用語の細部もすり替えられます。歌舞伎の本花道は下手側で、「上手側」と書いてあれば誤りです。

覚え方

  • 形式=プロセニアム(額縁で仕切る)/オープン・アリーナ(仕切らない・囲む)
  • コンサートホール=シューボックス(長方形)/ワインヤード(段差で囲む)
  • 用語=フライズ(吊物の舞台上部)/橋掛り(能)/本花道は下手側(歌舞伎)。

理解度チェック

Q.

舞台と客席を額縁で区切る形式は?

プロセニアム形式です。プロセニアムアーチで区切り、舞台機構を客席から隠せます。仕切らないのがオープンステージ形式です。

Q.

ワインヤード型ホールの特徴は?

舞台を取り囲むように、段差をつけた客席をぶどう畑状のブロックに分ける形式です。シューボックス型は長方形で短辺に舞台があります。

Q.

歌舞伎の本花道は、客席の上手側を貫く通路?

違います。本花道は下手側(客席から見て左)です。上手側に設ける補助的なものは仮花道です。

まとめ

劇場・ホールの形式は、額縁で仕切るプロセニアムと、仕切らないオープン系(アリーナ・ワインヤード等)に大きく分かれます。試験では、形式の特徴と、フライズ・橋掛り・本花道といった舞台用語の説明のすり替えに注意します。

出典・参考

  • 建築技術教育普及センター「一級建築士試験 学科の試験 学科I(計画)問題」令和5年。各用語の内容は問題本文に基づく。
  • 劇場・ホールの形式(プロセニアム・オープン・アリーナ・シューボックス・ワインヤード)と舞台用語:地域創造「ホール・劇場機構編」ほか。本花道は下手側・仮花道は上手側(歌舞伎の花道)。
建築士試験 解説ノート

編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を過去問から整理しています。運営者情報

Topへ >>