建築士試験 解説ノート

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平成28年度 一級建築士 法規 No.6を解説、共同住宅の界壁の構造を見抜くポイント

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平成28年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.6は、建築基準法(防火区画等)に関する問題です。4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます(避難上の安全の検証は行われていないものとします)。

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この問題のポイント

防火区画は、高層区画・異種用途区画・面積区画と、界壁の区画が問われます。とくに界壁に求める構造の程度が要点です。

核心は界壁の構造です。長屋・共同住宅の各戸の界壁は準耐火構造とし、小屋裏・天井裏に達せしめます。耐火構造までは求められません。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢4(これが誤っている記述)

建築関係法令集 法令編(総合資格)

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防火区画は令112条(面積・高層・異種用途)と令114条(界壁・隔壁)に分かれます。界壁は「準耐火構造」と覚えて令114条に線を引くと、耐火構造との取り違えを防げます。

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 11階以上の階は高層区画の対象で、原則として床面積100㎡以内ごとに防火区画します。15階建ての12階部分・床面積500㎡なら、原則100㎡以内ごとの区画が必要です(令112条)。正しい記述です。
2 ○(正しい) 1階を自動車車庫(床面積200㎡)、2階以上を事務所とする建築物では、用途が異なる部分どうしを防火区画します(異種用途区画、令112条)。正しい記述です。
3 ○(正しい) 防火区画に接する外壁は、外壁面から50cm以上突き出した準耐火構造のひさし・床・袖壁等で防火上有効に遮られていれば、準耐火構造とする部分の要件が緩和されます(令112条)。正しい記述です。
4 ×(誤り) 長屋・共同住宅の各戸の界壁は準耐火構造とし、小屋裏・天井裏に達せしめます。耐火構造とするとした点が誤りです(令114条1項)。

選択肢4は、共同住宅の各戸の界壁を耐火構造とした点が誤りで、求められるのは準耐火構造です。

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選択肢4のポイント(ここが誤り)

長屋・共同住宅の各戸の界壁は、火災の延焼を防ぐため、準耐火構造とし、小屋裏または天井裏に達せしめます(令114条1項)。あわせて、遮音性能のある構造として小屋裏・天井裏に達せしめます(法30条)。

ここで求められるのは準耐火構造です。延べ1,000㎡・3階建ての共同住宅でも、耐火建築物にする必要がなければ、界壁の構造は準耐火構造で足ります。

選択肢4は、界壁を「耐火構造とし」としていますが、令114条1項が求めるのは準耐火構造です。耐火構造まで求めている点が誤りです。

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覚え方

  • 長屋・共同住宅の各戸の界壁=準耐火構造とし小屋裏・天井裏に達せしめる(令114条1項)。耐火構造までは求めない
  • 高層区画=11階以上は原則床面積100㎡以内ごと。内装・区画の仕様で200㎡・500㎡に緩和(令112条)
  • 異種用途区画=自動車車庫と他用途など、用途が異なる部分を防火区画(令112条)
  • 界壁・隔壁の区画は令114条、面積・高層・異種用途の区画は令112条と整理する

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理解度チェック

Q.

共同住宅の各戸の界壁は、耐火構造としなければならない?

準耐火構造で足ります。各戸の界壁は準耐火構造とし、小屋裏・天井裏に達せしめます(令114条1項)。

Q.

15階建ての12階部分(床面積500㎡)は、原則どのくらいの面積ごとに防火区画する?

原則として床面積100㎡以内ごとです(高層区画、令112条)。内装・区画の仕様により200㎡・500㎡に緩和されます。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法第30条(長屋又は共同住宅の各戸の界壁)、同法施行令第112条(防火区画)・第114条第1項(界壁)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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