建築士試験 解説ノート

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令和元年度 一級建築士 法規 No.18を解説、建築協定を定められる区域を見抜くポイント

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令和元年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.18は、地区計画等又は建築協定に関する問題です。4つの記述のうち、誤っているものを選びます。

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この問題のポイント

地区計画は、市町村が地区の特性に応じてきめ細かいルールを定める制度です。建築協定は、土地の所有者などが自分たちの合意で住環境のルールを取り決める制度です。どちらも、誰が・どの区域で・どの範囲のことを決められるのかが問われます。

この問題では、地区計画区域での条例による制限の範囲、再開発等促進区での高さ制限の特例、建築協定を定められる区域、借地権がある土地の合意のとり方が並びます。引っかけの核心は、建築協定を定められる区域の範囲です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢3(誤っている記述)

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地区計画と建築協定は法68条の2〜法77条の条文の流れを押さえると整理できます。「誰が決めるか」「どの区域か」に印を付けておくと、ひっかけに迷いません。

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 地区計画区域で市町村の条例により定められる制限は令136条の2の5に列挙されており、建築物に附属する高さ2m以内の門又は塀の位置の制限は含まれません(法68条の2)。正しい記述です。
2 ○(正しい) 再開発等促進区で地区整備計画が定められた区域では、特定行政庁が支障がないと認めて許可した建築物について、道路・隣地・北側の高さ制限が適用されません(法68条の3)。正しい記述です。
3 ×(誤り) 建築協定は、市町村が条例で建築協定を締結できる旨を定めた区域であれば締結でき、都市計画区域や準都市計画区域の外でも定められます(法69条)。区域外では定められないとした点が誤りです。
4 ○(正しい) 建築協定区域内に借地権の目的となっている土地がある場合、その借地権を有する者の全員の合意が必要です(土地所有者の合意は不要)(法70条)。正しい記述です。

選択肢3は、建築協定を都市計画区域及び準都市計画区域の外では定められないとした点が誤りで、正しくは市町村が条例で定めれば区域外でも締結できます。

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選択肢3のポイント(ここが誤り)

建築協定は、土地の所有者などが、住宅地としての環境や商店街としての利便を高めるために、建築物の敷地・位置・構造・用途・形態・意匠・建築設備の基準を自分たちで取り決める制度です。

この建築協定を締結できるのは、市町村が条例で「建築協定を締結することができる」と定めた区域です(法69条)。条文には、都市計画区域内に限るという制限はありません。つまり、市町村が条例で定めれば、都市計画区域や準都市計画区域の外であっても建築協定を結べます。

したがって、選択肢3の「都市計画区域及び準都市計画区域外においては定めることができない」は誤りです。都市計画として行政が決める地区計画とは異なり、建築協定は住民の合意による仕組みなので、対象区域は市町村の条例にゆだねられているのです。

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覚え方

  • 建築協定 → 市町村が条例で定めた区域なら都市計画区域の内外を問わず締結できる(法69条)
  • 建築協定の合意 → 借地権の目的の土地は借地権者の合意でよい(その土地の所有者の合意は不要)(法70条)
  • 地区計画の条例制限 → 令136条の2の5の範囲内。門・塀の位置の制限は対象外(法68条の2)
  • 再開発等促進区 → 特定行政庁が許可すれば道路・隣地・北側の高さ制限を適用しない(法68条の3)

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理解度チェック

Q.

建築協定は、都市計画区域や準都市計画区域の外では定められないか。

定められます。市町村が条例で建築協定を締結できる区域として定めれば、都市計画区域等の外でも締結できます(法69条)。

Q.

建築協定区域内に借地権の目的となっている土地がある場合、誰の合意が必要か。

その借地権を有する者の全員の合意が必要です。借地権の目的となっている土地については、その所有者の合意は不要です(法70条)。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和元年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法第68条の2(市町村の条例に基づく制限)・第68条の3(再開発等促進区等内の制限の緩和)・第69条(建築協定の目的)・第70条(建築協定の認可の申請)、建築基準法施行令第136条の2の5
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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