建築士試験 解説ノート

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令和元年度 一級建築士 法規 No.15を解説、兼用住宅の用途制限を見抜くポイント

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令和元年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.15は、建築物の用途の制限に関する問題です。4つの記述のうち、誤っているものを選びます。

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この問題のポイント

用途制限は、法48条と別表第二で「どの用途地域に何を建てられるか」を定めます。数値で線を引くタイプの引っかけが多く、特に第一種低層住居専用地域の兼用住宅は、面積の条件がポイントになります。

この問題では、第一種低層住居専用地域の兼用住宅、田園住居地域の飲食店、準工業地域のガス製造工場、工業地域の展示場が並びます。引っかけの核心は、兼用住宅の非住宅部分の床面積です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(誤っている記述)

建築関係法令集 法令編(総合資格)

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用途制限は別表第二と令130条系の数値勝負です。兼用住宅50㎡・田園住居500㎡などの線引きを法令集に書き込んでおくと、面積の引っかけに強くなります。

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 第一種低層住居専用地域の兼用住宅は、非住宅部分の床面積が50㎡以下かつ延べ面積の2分の1未満が要件です(令130条の3)。喫茶店部分60㎡は50㎡を超えるため、新築できません。
2 ○(正しい) 田園住居地域では、地域で生産された農産物を材料とする料理を提供する飲食店等で、床面積500㎡以内のものを建てられます(法別表第二(ち)項、令130条の9の3)。延べ面積300㎡なら新築できます。正しい記述です。
3 ○(正しい) 準工業地域では、自動車に充塡するための圧縮天然ガスに係る圧縮ガスの製造は、危険性が大きい工場として制限される対象に当たりません(法別表第二(る)項)。延べ面積5,000㎡でも新築できます。正しい記述です。
4 ○(正しい) 工業地域では、展示場は建築が禁止される用途に含まれていません(法別表第二(を)項)。延べ面積10,000㎡、地上3階建ての展示場でも新築できます。正しい記述です。

選択肢1は、喫茶店部分が60㎡(50㎡超)であるため、第一種低層住居専用地域の兼用住宅の要件を満たさず、新築できないとするのが正しい判断です。

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選択肢1のポイント(ここが誤り)

第一種低層住居専用地域は、住環境を最も手厚く守る地域です。店舗や飲食店は単独では建てられず、住宅と一体になった兼用住宅としてのみ認められます。その条件が令130条の3です。

兼用住宅として認められるのは、次の3つをすべて満たす場合です。非住宅部分の床面積の合計が50㎡以下であること、非住宅部分が延べ面積の2分の1未満であること、住宅部分と非住宅部分が内部で行き来でき一体不可分であること。喫茶店も、認められる用途に含まれます。

本問は、延べ面積180㎡のうち喫茶店部分が60㎡です。延べ面積の2分の1未満(90㎡未満)は満たしますが、50㎡以下という条件を超えています。したがって兼用住宅の要件を満たさず、新築できません。選択肢1の「新築することができる」は誤りです。

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覚え方

  • 第一種低層住居専用地域の兼用住宅 → 非住宅部分は50㎡以下かつ延べ面積の1/2未満(令130条の3)
  • 田園住居地域 → 地域の農産物を使う飲食店等は床面積500㎡以内で可(別表第二(ち)項)
  • 準工業地域 → 自動車用CNG充塡に係る圧縮ガス製造は制限対象外で建築可(別表第二(る)項)
  • 工業地域 → 展示場は禁止用途に含まれず建築可(別表第二(を)項。工業専用地域では不可)

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理解度チェック

Q.

第一種低層住居専用地域で、喫茶店部分60㎡の兼用住宅は新築できるか。

できません。兼用住宅の非住宅部分は50㎡以下が要件で、60㎡はこれを超えます(令130条の3)。

Q.

兼用住宅の非住宅部分の面積要件は、延べ面積の2分の1未満だけを満たせばよいか。

それだけでは足りません。延べ面積の2分の1未満に加えて、床面積の合計が50㎡以下であることも必要です(令130条の3)。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和元年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法第48条・別表第二(用途地域内の建築物の制限)、建築基準法施行令第130条の3(兼用住宅)・第130条の9の3(田園住居地域内に建築できる農産物の販売店舗等)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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