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令和2年度 一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)No.3は、西洋の歴史的な建築物とその背景との組合せに関する問題です。4つの組合せのうち、最も不適当なものを選びます。
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大英博物館、タッセル邸、ウィーン郵便貯金局、シュレーダー邸と、その背景となる思潮・様式の組合せが問われます。判断の決め手は、ウィーン郵便貯金局の背景がアーツ・アンド・クラフツ運動かどうかです。
引っかけの核心は、ウィーン郵便貯金局の背景を、機械生産を否定し手工芸に芸術性を求めたアーツ・アンド・クラフツ運動としているところにあります。この建物は、むしろ機械生産や新素材を肯定した近代建築の先駆です。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。
正解:選択肢3(これが最も不適当な組合せ)
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| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 大英博物館は、古代ギリシア・ローマの造形原理の復興を試みた新古典主義を背景とします。 |
| 2 | ○(正しい) | タッセル邸は、植物などをモチーフとした曲線・曲面のアール・ヌーヴォーを背景とします。 |
| 3 | ×(誤り) | ウィーン郵便貯金局は、機械生産・新素材を肯定した近代建築の先駆です。アーツ・アンド・クラフツ運動は誤りです。 |
| 4 | ○(正しい) | シュレーダー邸は、水平・垂直の線や面、三原色と無彩色によるデ・ステイルを背景とします。 |
選択肢3は、ウィーン郵便貯金局の背景をアーツ・アンド・クラフツ運動とした点が誤りで、この建物は機械生産・新素材を肯定した近代建築の先駆です。
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アーツ・アンド・クラフツ運動は、ウィリアム・モリスらがイギリスで起こした運動です。機械による大量生産で品質が落ちたことを批判し、芸術性を中世的な手工芸に求めました。つまり、機械生産を否定する立場です。
一方、ウィーン郵便貯金局を設計したオットー・ワーグナーは、これとは逆の方向に進みました。アルミニウムなどの新素材や機械生産を積極的に取り入れ、合理的で近代的なデザインを目指しました。装飾を抑え、機能と材料に正直な、近代建築の先駆けとされます。
設問3は、機械生産を肯定したワーグナーの建物に、機械生産を否定するアーツ・アンド・クラフツ運動を当てており、立場が正反対です。覚えるべきはウィーン郵便貯金局(ワーグナー)は機械生産・新素材を肯定した近代建築の先駆ということです。
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ウィーン郵便貯金局は、機械生産による低品質な製品を否定し、芸術性を中世的な手工芸に求めたアーツ・アンド・クラフツ運動を背景としている。〇か×か。
×。ウィーン郵便貯金局(オットー・ワーグナー)は、機械生産や新素材を肯定した近代建築の先駆です。手工芸に回帰するアーツ・アンド・クラフツ運動とは正反対です。
タッセル邸は、植物の茎や葉などをモチーフとした曲線・曲面のアール・ヌーヴォーを背景としている。〇か×か。
〇。タッセル邸(ヴィクトール・オルタ)は、自然物をモチーフとした曲線・曲面のアール・ヌーヴォーの代表作です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月