建築士試験 解説ノート

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令和3年度 一級建築士 施工 No.9を解説、型枠工事の不適当な記述を見抜くポイント

令和3年度 一級建築士 学科Ⅴ(施工)No.9は、型枠工事に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 型枠支保工の打込み時積載荷重の値
  2. 開口補強不要・小径の壁スリーブに紙チューブを用いる可否
  3. 梁下支保工の取り外し判定に用いる供試体の養生方法
  4. 柱・壁のせき板の存置期間(平均気温と材齢)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが誤っている記述)

梁下の支保工をいつ外せるかは、その部材の現場養生した供試体の圧縮強度で判断するんです。実際の現場と同じ温度で養生した供試体でないと、構造体の強度を正しく代表できないからですね。

選択肢3は「標準養生した供試体」で確認したとしています。標準養生(20℃)は強度推定用で、寒い時期だと現場より強度が高く出てしまいます。これでは早く外しすぎる危険があるので誤りです。支保工の取り外し判定は現場養生供試体でと押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 通常のポンプ工法の打込み時積載荷重(作業荷重+衝撃荷重)を1.5kN/m²とするのは正しい。
2 ○(正しい) 開口補強が不要で径200mm以下の壁スリーブは、特記がなければ紙チューブとしてよい。正しい。
3 ×(誤り) 梁下支保工の取り外し判定は現場養生した供試体の圧縮強度で行う。標準養生供試体は不可
4 ○(正しい) 普通ポルトランドで平均気温10℃以上15℃未満なら、柱・壁のせき板存置期間を材齢6日とするのは正しい。

選択肢3は、支保工取り外しの判定を標準養生した供試体で行うとした点が誤りで、正しくは現場養生(現場水中養生など)した供試体で確認します。

選択肢3のポイント

選択肢3は「材齢28日以前に梁下の支保工の取り外しの可否を判断するに当たって、標準養生した供試体の圧縮強度が設計基準強度以上であることを確認した」としています。どの養生の供試体で判断するかが論点です。

支保工を外してよいかは、その時点で構造体コンクリートが必要な強度に達しているかで決まります。だから判定には、実際の現場と同じ温度・湿度で養生した現場養生供試体を使います。

標準養生は20℃の理想的な条件なので、寒い時期には現場の実強度より高く出てしまいます。これで判断すると、まだ強度が足りないのに支保工を外す危険があります。だから取り外しの判定には使えません。判定は現場養生、推定は標準養生と役割を分けて覚えましょう。

覚え方

  • 梁下・スラブ下の支保工取り外し判定=現場養生供試体の圧縮強度(標準養生は不可)
  • 通常のポンプ工法の打込み時積載荷重は1.5kN/m²
  • 開口補強不要・径200mm以下の壁スリーブは紙チューブ可
  • 普通ポルトランド・平均気温10〜15℃で、柱・壁せき板の存置は材齢6日

一問一答

Q.

梁下支保工の取り外しの可否は、標準養生と現場養生のどちらの供試体で判断する?

現場養生した供試体です。構造体の実際の強度発現を代表させる必要があるためです。標準養生(20℃)は強度推定用で、寒い時期は実強度より高く出るので、取り外しの判定には使えません。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和3年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • 建築工事標準仕様書・同解説 JASS 5(鉄筋コンクリート工事)
  • 建築工事監理指針
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「施工」を過去問から整理しています。運営者情報

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