令和4年度 一級建築士 学科II(環境・設備)No.14は、給水設備に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | 給水ポンプのキャビテーションは、水温一定なら吸込口の管内圧力が低いときに発生しやすい。適当です。 |
| 2 | ○(適当) | 大便器洗浄弁には、逆サイホン作用による汚物の逆流を防ぐためバキュームブレーカーを設ける。適当です。 |
| 3 | ×(不適当) | 飲料水と他系統の直接接続(クロスコネクション)は禁止。逆止め弁を設けても接続不可で誤り。 |
| 4 | ○(適当) | 高置水槽方式の揚水管の横引きは、水柱分離(ウォーターハンマー)防止のためできるだけ低い位置で計画する。適当です。 |
選択肢3は、飲料水配管から空調設備配管へ「逆止め弁を設けて給水する」とする点が誤りで、飲料水と他系統の直接接続(クロスコネクション)はそもそも禁止です。
選択肢3は、飲料水の配管とそれ以外の系統との接続(クロスコネクション)についての記述です。逆止め弁で防げるのか、そもそも接続が禁止なのかが論点です。
クロスコネクションとは、飲料水の給水・給湯系統と、それ以外の系統(井水・雑用水・空調設備配管など)が直接つながってしまうことです。万一、飲料水側の圧力が下がると、汚染された水が飲料水に逆流して衛生上の大きな事故につながります。そのため、クロスコネクションはそもそも禁止されています。
選択肢3は「逆止め弁を設ければ接続してよい」という趣旨ですが、逆止め弁は故障の可能性もあり、これだけでは安全を担保できません。飲料水を守るには、吐水口空間(縁切り)を確保したり、いったん受水槽に落としてから供給する間接給水にしたりして、系統を完全に分離するのが正しい考え方です。だから選択肢3は不適当ですね。
ザックリ言えば、クロスコネクションは逆止め弁では足りず、直接接続そのものが禁止ということです。「逆止め弁を入れればつないでよい」と読むと引っかかります。
飲料水配管と空調配管は逆止め弁を設ければ接続してよい?
いけません。飲料水と他系統の直接接続(クロスコネクション)はそもそも禁止です。吐水口空間や受水槽で系統を完全に分離します。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)
飲料水の配管と、それ以外の系統(空調設備配管など)を直接つなぐこと自体が「クロスコネクション」で、禁止されています。逆止め弁を入れても直接接続はだめなんですね。汚染水が飲料水に混ざるのを防ぐには、吐水口空間(縁切り)などで完全に分離する必要があります。選択肢3の「逆止め弁を設けて給水する」は誤りなんです。
キャビテーション・バキュームブレーカー・揚水管の記述は、いずれも正しい。クロスコネクションは逆止め弁では足りず、そもそも直接接続が禁止と押さえましょう。