令和6年度 一級建築士 学科II(環境・設備)No.1は、環境工学の用語に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | クリモグラフは、気温・相対湿度・降水量等のうち2種類を座標軸にとり、月ごとの値をプロットして気候特性を表す図です。適当な記述です。 |
| 2 | ×(不適当) | 空気温度と平均放射温度の重み付け平均は作用温度(OT)の定義です。自然室温とした記述は用語の取り違えで、不適当です。 |
| 3 | ○(適当) | 輝度は、発光面の見かけの単位面積当たりの光度で、ある点を見たとき眼に入る光の強さを表します。適当な記述です。 |
| 4 | ○(適当) | A特性は、等ラウドネス曲線の40phonに対応した周波数感度補正を行う特性で、騒音レベルの算出に用います。適当な記述です。 |
選択肢2の「自然室温は、空気温度と平均放射温度の重み付け平均で表される」という記述が誤りで、この定義は作用温度(OT)のものです。
選択肢2は、自然室温に関する記述です。「室内の空気温度と平均放射温度の重み付け平均で表され、発汗の影響が小さい環境下の熱環境指標」というのは、作用温度(OT)の定義なんですね。空気温度だけでなく周囲からの放射(壁や窓の表面温度)も含めて、人が感じる暑さ・寒さを表した温度です。
一方で自然室温は、冷暖房をしないときに室が自然に落ち着く温度のことです。断熱・蓄熱性能の評価に使う、まったく別の概念ですね。選択肢2は作用温度の定義文を「自然室温」という名前に貼り付けた引っ掛けで、用語名と定義の取り違えが誤りです。
ザックリ言えば、空気温度と平均放射温度の重み付け平均=作用温度(自然室温ではない)ということです。「空気温度と放射温度の重み付け平均」というフレーズが出たら、作用温度の決まり文句だと気づけば、名前のすり替えにすぐ反応できます。
空気温度と平均放射温度の重み付け平均で表される温度は?
作用温度(OT)です。自然室温は、空調を行わないときに室が自然に到達する温度のことで、別の概念です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)
選択肢2が説明する「室内の空気温度と平均放射温度の重み付け平均で表され、発汗の影響が小さい環境下の熱環境指標」というのは、作用温度(OT=オペレーティブ・テンパラチャー)の定義です。
一方、自然室温は、空調(冷暖房)を行わないときに、室が自然に到達する温度のことです。選択肢2は作用温度の定義を自然室温に当てているため不適当なんですね。用語名と定義の取り違えです。