建築士試験 解説ノート

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令和6年度 一級建築士 設備 No.6を解説、大気透過率の定義に関する誤りを見抜くポイント

令和6年度 一級建築士 学科II(環境・設備)No.6は、日照・日射・採光に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 大気透過率の定義
  2. 終日直達日射量の方位差
  3. 曇天空下の鉛直面照度
  4. 春分・秋分の影の軌跡

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

大気透過率は、大気の澄み具合(透明度)を表す値で、大気上端に達した日射(太陽定数)に対して、地表に届いた法線面直達日射量の比で定義されます。つまり「直達日射」が大気を通過する際の透過の程度を示す指標です。

選択肢1は「直射日光と天空光が大気を通過する場合の透過の程度を示す」としていますが、天空光(大気で散乱された光)は大気透過率には含まれません。大気透過率はあくまで直達日射についての値なので、天空光まで含めるのは誤りで不適当なんですね。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(不適当) 大気透過率は直達日射が大気を通過する程度を示す値です。天空光も含むとした記述は誤りで、不適当です。
2 ○(適当) 北緯35度・夏至の終日直達日射量は、太陽高度が高いため、南向き鉛直面より東向き鉛直面のほうが大きくなります。適当な記述です。
3 ○(適当) 曇天空下で窓の立体角が等しい場合、南面側窓より天窓のみの室のほうが、南面向きに測った鉛直面照度は低くなります。適当な記述です。
4 ○(適当) 春分・秋分の日の鉛直棒の影の先端の軌跡は、ほぼ直線(東西方向の直線)となります。適当な記述です。

選択肢1の「大気透過率は、直射日光と天空光が大気を通過する場合の透過の程度を示す」という記述が誤りで、大気透過率は直達日射についての値で、天空光は含みません。

選択肢1のポイント

選択肢1は、大気透過率に関する記述です。太陽の光は大気を通るとき一部が散乱されます。まっすぐ地表に届くのが直達日射、散乱されて空全体から来るのが天空光(天空放射)ですね。

大気透過率は、このうち直達日射に注目した値です。大気の外で受ける日射(太陽定数)に対し、地表に届いた法線面直達日射量の比で定義されます。大気が澄んでいるほど高く、霞んでいると低くなるわけです。選択肢1は「直射日光と天空光が大気を通過する場合の透過の程度」と天空光まで含めていますが、天空光(散乱光)は定義に含まれないため不適当です。

ザックリ言えば、大気透過率=直達日射の通り具合(天空光は含まない)ということです。「天空光も含む」とあれば、直達日射限定という定義から外れる誤りと見抜けます。

覚え方

  • 大気透過率=直達日射が大気を通過する程度を示す値(天空光は含まない)
  • 夏至の終日直達日射量=東・西面>南面(太陽高度が高いため)
  • 春分・秋分の鉛直棒の影=先端の軌跡はほぼ東西方向の直線
Q.

大気透過率は、天空光(散乱光)も含めた値?

含みません。大気透過率は直達日射が大気を通過する際の透過の程度(太陽定数に対する法線面直達日射量の比)を示す値で、天空光は含まれません。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和6年度 一級建築士試験 学科の試験 学科II(環境・設備)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「環境・設備」を過去問から整理しています。運営者情報

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