令和4年度 二級建築士試験 学科I(建築計画)No.1は、日本の歴史的な建築物に関する問題です。
この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | 鹿苑寺金閣は、最上層を禅宗様仏堂風、二層を和様仏堂風、一層を住宅風とした舎利殿。適当です。 |
| 2 | ×(不適当) | 部材が細く屋根の反りが強いのは禅宗様の特徴。円覚寺舎利殿を「和様の特徴」とする点が誤り。 |
| 3 | ○(適当) | 旧正宗寺三匝堂(さざえ堂)は、堂内に二重螺旋の連続斜路をもつ建築物。適当です。 |
| 4 | ○(適当) | 薬師寺東塔は本瓦葺きの三重塔で、各重に裳階が付く。適当です。 |
| 5 | ○(適当) | 法隆寺金堂は、重層の入母屋造りの屋根をもつ飛鳥様式の堂。適当です。 |
選択肢2は、円覚寺舎利殿の特徴を「和様の特徴」とする点が誤りで、部材が細く屋根の反りが強いのは禅宗様(唐様)の特徴です。
選択肢2は、円覚寺舎利殿の建築様式についての記述です。和様か禅宗様かが論点です。
日本の中世仏堂の様式には、おだやかで水平線を強調する和様、太い部材で豪快な大仏様、そして中国宋の様式を取り入れた禅宗様(唐様)があります。禅宗様の特徴は、部材が細く、屋根の反りが強く、軒を支える組物を柱間にも並べる詰組、扇のように広がる扇垂木、上が丸い花頭窓(かとうまど)や桟唐戸などです。
円覚寺舎利殿(神奈川県)は、この禅宗様を代表する建築物として有名です。選択肢2は、これらの特徴自体は正しく述べていますが、それを「和様の特徴」と取り違えている点が誤りなんですね。細く反りの強い屋根は和様ではなく禅宗様、と覚えておきましょう。
ザックリ言えば、円覚寺舎利殿は禅宗様(部材が細く屋根の反りが強い)ということです。様式名と特徴の組合せの取り違えに注意しましょう。
円覚寺舎利殿は和様の建築物?
違います。円覚寺舎利殿は、部材が細く屋根の反りが強い禅宗様(唐様)の代表的な建築物です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)
円覚寺舎利殿は、部材が細く、屋根の反りが強く、扇垂木や詰組をもつ禅宗様(唐様)の代表的な建築物です。選択肢2はこれらの特徴を「和様の特徴」としていますが、これは禅宗様の特徴なので誤りなんですね。
金閣・さざえ堂・薬師寺東塔・法隆寺金堂の記述は、いずれも正しい。円覚寺舎利殿=禅宗様(部材が細く屋根の反りが強い)と押さえましょう。