建築士試験 解説ノート

建築士試験 解説ノート
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 二級建築士 構造
  4. 令和6年
  5. > No.7 荷重・外力

令和6年度 二級建築士 構造 No.7を解説、積雪荷重が零になるのは勾配60度超を見抜くポイント

令和6年度 二級建築士試験 学科III(建築構造)No.7は、構造計算における荷重及び外力に関する問題です。

この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 百貨店の売場と廊下の積載荷重の大小
  2. 積雪荷重を零にできる屋根勾配
  3. ガスト影響係数 Gf と粗度区分
  4. 屋根版と屋根葺き材の風圧力の計算
  5. 杭周面の負の摩擦力の検討

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)

屋根の積雪荷重は、屋根勾配に応じた屋根形状係数で低減でき、屋根に雪止めがある場合を除き、勾配が60度を超える場合に零とすることができます(令第86条)。勾配が急すぎて雪が滑り落ちる、という考え方です。

選択肢2は45度を超える場合としているので、ここが誤りなんです。積雪荷重を零にできるのは勾配60度を超える場合と押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 百貨店の積載荷重は「売場」<「売場に連絡する廊下」です。廊下のほうが大きく、正しい記述です。
2 ×(誤り) 積雪荷重を零にできるのは、雪止めがなく勾配が60度を超える場合です。45度は誤りです。
3 ○(正しい) ガスト影響係数Gfは、同じ地上高さなら粗度区分IIよりIIIのほうが大きくなります。正しい記述です。
4 ○(正しい) 屋根版に作用する風圧力と屋根葺き材に作用する風圧力は、それぞれ個別に計算します。正しい記述です。
5 ○(正しい) 沖積粘性土の下層面が地盤面下15m以下の地域では、杭周面の負の摩擦力の検討を行います。正しい記述です。

選択肢2の「勾配が45度を超える場合に積雪荷重を零にできる」という記述が誤りで、正しくは60度を超える場合です。

選択肢2のポイント

選択肢2は「屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合を除き、その勾配が45度を超える場合においては、零とすることができる」としていますが、ここが誤りです。積雪荷重を零にできるのは、雪止めがなく勾配が60度を超える場合なんです(令第86条)。

屋根が急なほど雪は滑り落ちやすく、屋根に残る雪が減りますね。屋根勾配に応じた屋根形状係数で積雪荷重を低減でき、勾配が急になるほど係数が小さくなります。屋根に雪止めがない場合で勾配が60度を超えると屋根形状係数が0になり、積雪荷重を零とできます。逆に雪止めがあると雪が滑り落ちないのでこの低減は使えません。45度を選ばせる引っかけです。

誤りの核心は、零にできる勾配を45度を超える場合とした点です。積雪荷重を零にできるのは勾配60度を超える場合(雪止めなし)と押さえましょう。

覚え方

  • 屋根の積雪荷重が零になるのは雪止めがなく勾配60度を超える場合(45度の引っかけに注意)
  • 百貨店の積載荷重は売場<売場に連絡する廊下
  • ガスト影響係数 Gf は同じ高さなら粗度区分IIよりIIIが大きい
  • 沖積粘性土の下層面が地盤面下15m以下なら杭周面の負の摩擦力を検討
Q.

屋根の積雪荷重を零にできるのは、屋根勾配が何度を超える場合(雪止めなし)?

60度を超える場合です。45度ではありません。雪止めがある場合は零にできません。

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和6年度 二級建築士試験 学科の試験 学科III(建築構造)問題」
建築士試験 解説ノート

編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「構造」を過去問から整理しています。運営者情報

▼令和6年 二級建築士 構造▼

▼入口▼

Topへ >>