ビル風とは、高層建築物の周りで風が乱れて強まる現象です。建物がなければ穏やかだった足元の風が、強風になって歩行者に影響します。
起きる仕組みは主に2つです。吹きおろしは上空の速い風が壁面にぶつかって地上へ降り、谷間風は建物のすき間を風がまとまって増速して通り抜けます。
対策は、風を弱める形にすることと、足元に風が届かないようにすることです。試験では、対策の向き(弱める形か、強める形か)が狙われます。
| 現象 | 中身 |
|---|---|
| 吹きおろし | 上空の速い風が高い壁面にぶつかり、地上へ吹き下ろす。建物が高いほど強い |
| 谷間風(街路風) | 建物のすき間を風がまとまって通り、増速する(隣棟間隔・配置で大きく変わる) |
| 剥離流 | 建物の角(出隅)で気流が剥がれ、その周りで風が速くなる |
高くて大きい建物が、周りに遮るもののない場所に単独で建つほど、ビル風は起きやすくなります。
設計では、風洞実験やCFD(数値流体解析)で、歩行者の高さの風環境を確かめます。
一級建築士 計画では、商業建築・環境のテーマで問われます。引っかけは「出隅を尖らせて風を弱める」「ピロティで足元を開けて風を弱める」のように、対策の向きを逆にするものです。
出隅(建物の角)はどう処理すると風がやわらぐ?
隅切りや曲面にします。角を丸める・面取りすることで剥離がやわらぎ、風の増速を抑えられます。角を尖らせると逆に風が強まります。
ビル風の評価にはどんな方法を使う?
風洞実験やCFD(数値流体解析)です。模型や計算で、建物・街路・周辺をふくめた歩行者レベルの風環境を確かめます。
ビル風は、吹きおろし・谷間風・剥離流で足元の風が強まる現象です。出隅の隅切りや曲面、低層部のスカート、配置の工夫、防風植栽などでやわらげます。出隅を尖らせたりピロティで足元を開けると逆に強まる、と押さえます。
出典・参考
※ このページの確認日:2026年6月
まちがえやすいポイント
対策の向きがいちばん狙われます。出隅は隅切り・曲面にすると風がやわらぎ、足元を開けると風は強まります。
「出隅を直角に尖らせると風がやわらぐ」「ピロティで足元を開けると風が弱まる」と書いてあれば誤りです。角の剥離や足元の吹き抜けは、いずれも風を強めます。