カーテンウォールの目地(ジョイント)には、雨水を止める方式が2つあります。クローズドジョイントとオープンジョイントです。
違いは、雨水の止め方です。クローズドジョイントはシーリング材で目地を密閉して止め、オープンジョイントは目地を開放しつつ等圧理論で圧力差をなくして止めます。
オープンジョイントは「開いているのに水が入らない」のが特徴です。試験では、密閉との取り違えと、気密層をどこに設けるかが狙われます。
| 方式 | 止め方 | 弱点・特徴 |
|---|---|---|
| クローズドジョイント(フィルドジョイント・密閉方式) | シーリング材で目地を充填して完全に塞ぐ(2重シールが一般的) | シーリングが劣化すると漏水する |
| オープンジョイント(開放方式) | 目地を開放し、等圧理論で内外の圧力差をなくす | シーリングに頼らず、劣化や動きに強い |
クローズドはシーリングという「ふた」で止める方式、オープンは圧力差という「水を押し込む力」をなくす方式です。考え方が根本的に違います。シーリング材を充填して塞ぐクローズドの方式は、試験ではフィルドジョイントと呼ばれます。
雨水が隙間から入るのは、外が高く内が低いという圧力差で押し込まれるからです。そこで、目地の中に外気とほぼ同じ気圧の等圧空気層をつくり、押し込む力をなくします。
つくり方は、屋外側に雨を弾く水切り(レインバリア)を置き、室内側に空気を通さない気密層(ウィンドバリア)を置きます。気密層をしっかり利かせることで、空気層が外気と等圧になり、雨水が入らなくなります。
気密層は室内側に設ける点が大切です。また、等圧空気層は空気の取入れ口に比べて大きくしすぎないようにします。等圧になるのが遅れるためです。
一級建築士 計画(学科Ⅰ)では、外壁・各部構法のテーマ(No.4〜5あたり)で繰り返し出ています。引っかけは大きく2つ、用語のすり替えと、等圧空間の容量の向きです。問題本文は公式PDFで確認できます。
| 年度・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 令和7年 No.4 | オープンジョイントは内外の空気圧を等圧にして重力で排水する(正しい記述) |
| 令和2年 No.5 | フィルドジョイントが内外を等圧にして重力で排水する、とした記述=誤り(等圧で排水するのはオープンジョイント) |
| 令和元年 No.4 | オープンジョイントの等圧空間の容量を、空気取入口より大きくする、とした記述=誤り(大きくしない) |
| 平成28年 No.17 | フィルドジョイント構法が内外を等圧にして雨水を重力で排水する、とした記述=誤り(同じ用語のすり替え) |
等圧で重力排水するのはオープンジョイントです。フィルドジョイントは目地にシーリング材を充填して塞ぐ方式(クローズド系)で、ここを入れ替えるのが定番の引っかけです。等圧空間の容量は、空気取入口より大きくしないのが正しい向きです。
オープンジョイントは、どうやって雨水を防ぐ?
等圧理論によります。目地の中に外気と等圧の空気層をつくり、雨水を押し込む圧力差をなくして防ぎます。シーリングで密閉するクローズドジョイントとは考え方が違います。
オープンジョイントで気密層はどこに設ける?
室内側です。室内側の気密層(ウィンドバリア)で空気の出入りを止め、屋外側の水切り(レインバリア)で雨を弾くことで、間の空気層を外気と等圧にします。
カーテンウォールの目地は、クローズドジョイントがシーリングで密閉して止め、オープンジョイントが等圧理論で圧力差をなくして止めます。オープンジョイントは目地を開放し、屋外側の水切りと室内側の気密層で等圧空気層をつくる、と押さえます。
出典・参考
※ このページの確認日:2026年6月
まちがえやすいポイント
狙われるのは2か所です。等圧で重力排水するのはオープンジョイント(フィルドジョイントではない)、等圧空間の容量は空気取入口より大きくしない。
「フィルドジョイントが等圧で重力排水する」「等圧空間の容量を空気取入口より大きくする」と書いてあれば誤りです。等圧で排水するのはオープンジョイント、容量は大きくしません(大きいと等圧になるのが遅れ、その間に雨水が入ります)。