令和6年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.19は、一団地認定・建築協定・低層住居地域の高さ・非常用照明装置に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。なお、特定行政庁の許可は考慮しないこととされています。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 法86条の一敷地とみなす規定は容積率・建蔽率等に適用されます。用途地域による用途制限には適用されません。 |
| 2 | ○(正しい) | 建築協定は都市計画区域・準都市計画区域外であっても、条例の定めがあれば締結できます(法69条)。正しい記述です。 |
| 3 | ○(正しい) | 高さ10m限度の第二種低層住居専用地域で、法55条第3項の条件(空地・敷地面積等)を満たす場合、特定行政庁は高さ限度を12mとすることができます。正しい記述です。 |
| 4 | ○(正しい) | 避難階を1階とするホテルの3階以上の宿泊室(30m2超)には採光窓があっても非常用照明装置の設置が必要です(令126条の4)。正しい記述です。 |
選択肢1は、「用途地域等による用途の制限の適用については、当該一団地は一の敷地とみなされる」とする点が誤りで、法第86条の一敷地みなしは用途制限には適用されません。
法第86条(一団地認定)では、特定行政庁が認定した一団地内の建築物について、容積率・建蔽率・日影規制・斜線制限等の「規模の制限」に限って一の敷地とみなして扱えるんです。
しかし「用途地域等による用途の制限(法第48条等)」には、一団地を一の敷地とみなす規定がありません。各建築物は実際の位置に応じた用途地域の制限を個別に受けますから、「用途の制限の適用について一の敷地とみなされる」とした選択肢1は誤りということです。
法第86条の一団地認定で一の敷地とみなす規定は、用途地域等による用途制限の適用に使えるか。
使えません。法第86条の一の敷地とみなす規定は容積率・建蔽率・高さ制限等の規模の制限に適用されるものです。用途地域等による用途の制限(法第48条)への適用はありません。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1(これが誤っている記述)
法第86条(一団地内の建築物の認定等)には、一定条件を満たす一団地内の建築物を「一の敷地とみなす」規定があります。ただし、これが適用されるのは容積率・建蔽率・高さ制限等(規模に関する制限)なんです。
「用途地域等による用途の制限」(法第48条等)には、一団地を一敷地とみなす扱いはありません。各建築物は実際の位置に応じた用途制限を個別に受けますから、「用途の制限の適用について一の敷地とみなされる」とした選択肢1は誤りということです。一敷地みなしは規模の制限だけと押さえておきたいですね。