令和6年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.15は、建築物の用途の制限に関する問題です。田園住居地域・近隣商業地域・全用途地域・用途地域指定のない区域の用途制限についてそれぞれ問われています。
この問題では、4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。なお、用途地域以外の地域・地区等の指定はなく、特定行政庁の許可等は考慮しないこととされています。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 田園住居地域では老人福祉センターは床面積500m2以下のみ可(法別表第2)。延べ700m2は超過のため建築できません。 |
| 2 | ○(正しい) | 近隣商業地域では日刊新聞の印刷所(1,000m2・2階建て)は建築可能です(法別表第2(ぬ)等)。正しい記述です。 |
| 3 | ○(正しい) | 地方公共団体の支所(延べ500m2・2階建て)は全ての用途地域内で建築可能です(法48条各項ただし書き等)。正しい記述です。 |
| 4 | ○(正しい) | 用途地域の指定がない区域(市街化調整区域を除く)では、用途制限の規定(法48条)は適用されず、延べ10,000m2・2階建ての店舗も新築できます。正しい記述です。 |
選択肢1は、「田園住居地域内で延べ面積700m²の老人福祉センターを新築することができる」とする点が誤りで、田園住居地域では500m²以下に限り建築可能です。
法第48条・法別表第2(田園住居地域内に建築できる建築物)では、老人福祉センター・集会所・児童厚生施設等について「床面積の合計が500m²以内のものに限り」建築できるとされているんです。
延べ面積700m²の老人福祉センターは500m²を超えますから、田園住居地域内には建築できません。ですから「新築することができる」とした選択肢1は誤りということです。農業と住宅の調和を図る地域なので、大規模な施設は置けないわけですね。
田園住居地域内で建築できる老人福祉センターの床面積の上限はいくらか。
床面積の合計が500m²以内のものに限り建築できます(法別表第2)。500m²を超える老人福祉センターは建築できません。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1(これが誤っている記述)
田園住居地域の用途制限は法別表第2に規定されています。老人福祉センターは「集会所・老人福祉センター・児童厚生施設その他これらに類するもの」として、床面積の合計が500m²以内のものに限り建築できるんです。
延べ面積700m²の老人福祉センターは500m²を超えますから、田園住居地域内には建築できません。「新築することができる」とした選択肢1は誤りということです。