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平成30年度 一級建築士試験 学科I(計画)No.9は、ホテルの車椅子使用者用客室に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
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「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(国土交通省)」に照らして、客室の数や各部の寸法が適切かが問われます。客室総数に応じた車椅子使用者用客室の数、出入口前の床スペース、浴室の幅員、ベッドまわりの高さの4点です。
引っかけの核心は選択肢1です。総客室数250室という大きな規模に対し、車椅子使用者用客室を3室しか設けていません。設計標準は客室総数が多いほど多くの車椅子使用者用客室を求めるので、250室で3室では足りません。
残りの3つは、転回スペース140cm角、浴室出入口の有効幅員85cm、ベッドと車椅子の座面を合わせる配慮と、いずれも標準が示す数値や考え方に沿っています。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。
正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)
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| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 総客室数250室に対し車椅子使用者用客室を3室とする点が誤りで、設計標準が求める水準(5室程度)に届きません。 |
| 2 | ○(正しい) | 客室出入口の前後に140cm角の水平な床スペースを設けています。車椅子の転回に配慮した妥当な記述です。 |
| 3 | ○(正しい) | 客室内浴室の出入口の有効幅員を85cmとしています。80cm以上を満たす妥当な記述です。 |
| 4 | ○(正しい) | ベッド上面を車椅子の座面と同程度の高さとし、サイドキャビネットを10cm程度高くしています。移乗に配慮した妥当な記述です。 |
選択肢1は、総客室数250室の規模で車椅子使用者用客室を3室とする点が誤りで、設計標準では5室程度が望ましい水準です。
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建築設計標準では、車椅子使用者用客室の数を客室総数に応じて増やす考え方をとります。小規模なホテルなら少数でも、客室総数が大きくなるほど必要な数も増えていきます。
選択肢1は総客室数が250室という大規模なホテルです。この規模に対して3室は、設計標準が望ましいとする水準に届きません。250室規模では5室程度が目安になります。
ザックリ言えば、規模が大きいほど車椅子使用者用客室も増やすという比例の感覚です。250室で3室は、その感覚から見て明らかに少なすぎます。
なお、2019年3月の建築設計標準の改正で、義務基準が「総客室数の1%以上」へと強化されました。出題当時の判断は望ましい水準によりますが、現在はこの数値が一つの目安になります。
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車椅子使用者用客室の数は、何に応じて決めるのが基本?
客室総数に応じて決めます。総数が多いほど必要な車椅子使用者用客室も増え、250室規模では5室程度が望ましい水準です。
客室出入口の前後に確保する、車椅子の転回用スペースの寸法は?
140cm角の水平な床スペースです。車椅子がその場で向きを変えられる広さを目安にします。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月