令和4年度 一級建築士試験 学科I(計画)No.5は、木材等の性質に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | 屋外の木造階段・バルコニーは、雨がかりを避け、接合部に水が滞留しないよう配慮する。適当です。 |
| 2 | ○(適当) | 木材は炭素を貯蔵し、製材は鋼材に比べて製造時のエネルギーが少ない。適当です。 |
| 3 | ×(不適当) | 乾燥収縮率は接線方向>半径方向>繊維方向。「半径方向>接線方向」は逆で誤り。 |
| 4 | ○(適当) | 気乾密度は、一般にチーク>ヒノキ>キリの順。適当です。 |
選択肢3は、乾燥収縮率を「半径方向>接線方向」とする点が誤りで、正しくは接線方向>半径方向>繊維方向です。
選択肢3は、木材の乾燥収縮率の方向による大小についての記述です。どの方向が一番縮むかが論点です。
木材は乾燥すると縮みますが、その縮み方は方向で大きく違います。年輪に沿う接線方向(まさ目に対して接する向き)が最もよく縮み、次に年輪を横切る半径方向、そして木の繊維に沿う繊維方向はほとんど縮みません。つまり接線方向>半径方向>繊維方向の順です。選択肢3は「半径方向>接線方向>繊維方向」としていて、接線方向と半径方向が入れ替わっているので誤りです。板目板が反りやすいのは、この接線方向の収縮が大きいためですね。
ザックリ言えば、よく縮むのは接線方向、繊維方向はほぼ縮まないということです。「接線」と「半径」の順番を入れ替える引っかけに注意しましょう。
木材の乾燥収縮率は半径方向が接線方向より大きい?
逆です。乾燥収縮率は接線方向>半径方向>繊維方向の順で、最もよく縮むのは接線方向です。繊維方向はほとんど縮みません。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)
木材の乾燥収縮率は、方向によって大きく違い、接線方向(年輪に沿う方向)>半径方向(年輪を横切る方向)>繊維方向の順に小さくなります。選択肢3は「半径方向>接線方向」としていて、半径方向と接線方向が逆なので誤りなんですね。
納まりの配慮・炭素貯蔵・気乾密度の記述は、いずれも正しい。乾燥収縮率=接線方向>半径方向>繊維方向と押さえましょう。