建築士試験 解説ノート

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令和5年度 一級建築士 計画 No.5を解説、水平庇の日射遮蔽に関する誤りを見抜くポイント

令和5年度 一級建築士試験 学科I(計画)No.5は、陸屋根・スノーダクト・霧除け庇・水平庇の日射遮蔽に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 陸屋根の漏水防止
  2. スノーダクト方式の無落雪屋根
  3. 霧除け庇(雨仕舞い)
  4. 水平の庇の日射遮蔽効果(向き)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

水平の庇は、上から差してくる日射を遮るものです。だから夏に太陽高度が高くなる南面では、真上に近い角度から来る日射を効果的に遮蔽できます

一方、西面に当たる西日は、太陽高度が低く、横から差し込んできます。水平の庇では、この低い角度の日射を防ぎきれません(西日には縦ルーバーなどが有効です)。よって、水平庇は南面のほうが日射遮蔽効果が大きく、西面より南面に設けたほうが効果的です。選択肢4は南北・東西の効果を逆に述べているため不適当なんですね。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 陸屋根で、防水とともにルーフドレンを複数設置又はオーバーフロー管を設けるのは、漏水防止に有効です。適当な記述です。
2 ○(適当) スノーダクト方式の無落雪屋根は、隣地との間に雪を堆積する空間がない都市部などで有効です。適当な記述です。
3 ○(適当) 霧除け庇は、開口部の上部に設ける小庇で、雨仕舞いに有効です。適当な記述です。
4 ×(不適当) 水平の庇は太陽高度の高い南面で日射遮蔽効果が大きいです。西面のほうが効果が期待できるとした記述は逆で、不適当です。

選択肢4の「水平の庇は、南面より西面の開口部に設けたほうが夏期の日射遮蔽効果が期待できる」という記述が誤りで、水平の庇は太陽高度の高い南面のほうが日射遮蔽効果が大きくなります。

選択肢4のポイント

選択肢4は、水平の庇の日射遮蔽効果に関する記述です。水平の庇は上から差す日射を遮るものなので、夏に太陽高度が高くなる南面で遮蔽効果が大きくなります。真上に近い角度から来る日射を効果的に遮れるんです。

一方、西面に当たる西日は太陽高度が低く横から差し込むため、水平の庇では遮りにくく、縦ルーバー等が有効です。選択肢4は「南面より西面に設けたほうが効果が期待できる」と南面・西面の効果を逆に述べており、ここが誤りです。

ザックリ言えば、水平庇は南面(高い太陽)に有効、西日(低い太陽)には縦ルーバーということです。太陽の高さと庇の向きで見抜けます。

覚え方

  • 水平の庇は南面(太陽高度が高い)で有効/西日(太陽高度が低い)には縦ルーバー
  • 陸屋根=ルーフドレン複数+オーバーフロー管/スノーダクト=堆雪空間のない都市部で有効
  • 霧除け庇=開口部上部の小庇で雨仕舞い
Q.

水平の庇は、南面と西面のどちらの開口部で日射遮蔽効果が大きい?

南面です。南面は夏に太陽高度が高く、上からの日射を水平庇で遮りやすいためです。西日は太陽高度が低く横から差すので、水平庇では遮りにくく、縦ルーバーが有効です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和5年度 一級建築士試験 学科の試験 学科I(計画)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を過去問から整理しています。運営者情報

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