建築士試験 解説ノート

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令和5年度 一級建築士 計画 No.20を解説、コンペとプロポーザルの取り違えを見抜くポイント

令和5年度 一級建築士試験 学科I(計画)No.20は、プロジェクトファイナンス・ファシリティマネジメント・設計者選定方式・CM方式に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. プロジェクトファイナンス
  2. ファシリティマネジメント
  3. 設計競技(コンペ)方式の定義
  4. CM方式

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

設計者の選び方には、大きく「コンペ方式」と「プロポーザル方式」があります。設計競技(コンペ)方式は、具体的な設計案(デザイン提案)を提出してもらい、最も優れた「案」を選ぶ方式です。案そのものを比べて決めるんですね。

選択肢3は「技術力や経験、プロジェクトにのぞむ体制などを含めた提案書の提出を求め、最も適した設計者を選ぶ」としていますが、これはプロポーザル方式(人=設計者を選ぶ)の説明です。コンペは案を選ぶ、プロポーザルは人を選ぶ、という違いを取り違えているため不適当なんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) プロジェクトファイナンスは、プロジェクトから得られる事業収益に着目して大規模な資金を融資する資金調達手法です。適当な記述です。
2 ○(適当) ファシリティマネジメントは、組織活動のために施設とその環境を総合的に企画・管理・活用する経営活動です。適当な記述です。
3 ×(不適当) コンペ方式は具体的な設計案を競わせ最も優れた案を選ぶ方式です。提案書で設計者を選ぶプロポーザル方式とした記述は誤りで、不適当です。
4 ○(適当) CM方式は、CMrが設計・発注・施工の各段階でマネジメント業務の全部または一部を行う方式です。適当な記述です。

選択肢3の「設計競技(コンペ)方式とは、提案書の提出を求め最も適した設計者を選ぶ方式」という記述が誤りで、これはプロポーザル方式の説明です。コンペ方式は具体的な設計案を競わせ最も優れた案を選びます。

選択肢3のポイント

選択肢3は、設計競技(コンペ)方式に関する記述です。コンペ(設計競技)方式は、具体的な設計案を提出してもらい、その「案」のよしあしを比べて最も優れた案を選ぶ方式で、選ばれた案が原則として実現されます。

ところが選択肢3は「技術力や経験、体制などを含めた提案書の提出を求め、最も適した設計者を選ぶ」としています。これはプロポーザル方式(人=設計者を選ぶ)の説明で、コンペは案を選ぶ・プロポーザルは人を選ぶ、という違いを取り違えた点が誤りです。

ザックリ言えば、コンペ=案を選ぶ/プロポーザル=人(設計者)を選ぶということです。「提案書」「最も適した設計者」が出たらプロポーザル、と紐づけましょう。

覚え方

  • コンペ(設計競技)方式=設計案を競わせ最も優れた案を選ぶ/プロポーザル方式=提案書で最も適した設計者を選ぶ
  • プロジェクトファイナンス=事業収益に着目した融資/ファシリティマネジメント=施設を経営資源として総合管理
  • CM方式=CMr(コンストラクションマネージャー)によるマネジメント
Q.

設計競技(コンペ)方式は、案と設計者のどちらを選ぶ方式?

具体的な設計案を競わせ、最も優れた案を選ぶ方式です。技術力・体制等の提案書で設計者(人)を選ぶのはプロポーザル方式です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和5年度 一級建築士試験 学科の試験 学科I(計画)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を過去問から整理しています。運営者情報

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