建築士試験 解説ノート

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令和6年度 一級建築士 計画 No.4を解説、ウェイファインディングの意味に関する誤りを見抜くポイント

令和6年度 一級建築士試験 学科I(計画)No.4は、環境移行・ウェイファインディング・まもりやすい空間・ソシオフーガルなど、人間の行動や心理に配慮した計画に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 環境移行と認知症グループホーム
  2. ウェイファインディング・デザインの意味
  3. まもりやすい空間(オスカー・ニューマン)
  4. ソシオフーガルな配置

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)

ウェイファインディング・デザインは、サイン・色・形・ランドマークなどの手がかりを使って、人が目的地まで迷わずたどり着けるようにする経路探索(道案内)のデザインです。空間の「移動・案内」に関わる考え方なんですね。

選択肢2は「病室の備品・什器を、色や形状で直感的に分かりやすく使えるようにする」ためにウェイファインディングを採用した、としていますが、これは移動の道案内ではなく、物の使いやすさ(直感的な操作)に関わる別の概念です。用語の意味を取り違えているため不適当なんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 認知症高齢者グループホームで、環境移行による混乱を避けるため1ユニット9人の小規模・家庭的な環境とするのは適切です。適当な記述です。
2 ×(不適当) ウェイファインディングは目的地まで迷わず移動できる経路探索のデザイン。備品・什器を直感的に使う話とは別で、不適当です。
3 ○(適当) オスカー・ニューマンの「まもりやすい空間」に基づき、パブリックからプライベートへ段階的な空間構成とするのは適切です。適当な記述です。
4 ○(適当) ソシオフーガルな利用ができるよう、互いの視線が合わずに座れるベンチを設けるのは適切です。適当な記述です。

選択肢2の「備品・什器を直感的に使えるようにウェイファインディング・デザインを採用」という記述が誤りで、ウェイファインディングは目的地まで迷わず移動できるようにする経路探索のデザインです。

選択肢2のポイント

選択肢2は、総合病院でのウェイファインディング・デザインに関する記述です。ウェイファインディング(wayfinding)は文字どおり「道(way)を見つける(finding)」こと。サイン・色分け・ランドマーク・見通しなどの手がかりで、人が目的地まで迷わず移動できるようにする経路探索(道案内)のデザインです。

ところが選択肢2は「病室の備品・什器を色や形状で直感的に使えるように」としており、これは移動の道案内ではなく、物の使いやすさ(直感的な操作)に関わる別の概念です。用語の意味を取り違えた点が誤りなんです。

ザックリ言えば、ウェイファインディング=目的地まで迷わせない道案内のデザインということです。「移動・経路」に関わらない使い方が出てきたら疑いましょう。

覚え方

  • ウェイファインディング=目的地まで迷わず移動できる道案内のデザイン(物の使いやすさは別概念)
  • 環境移行=住環境の変化による混乱(グループホームは小規模・家庭的に)
  • まもりやすい空間=オスカー・ニューマン(段階的な領域)/ソシオフーガル=視線が合わない配置
Q.

ウェイファインディング・デザインは何のためのデザイン?

サイン・色・ランドマーク等の手がかりで、人が目的地まで迷わず移動できるようにする経路探索(道案内)のためのデザインです。物の使いやすさを高めることとは異なります。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和6年度 一級建築士試験 学科の試験 学科I(計画)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を過去問から整理しています。運営者情報

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