令和4年度 一級建築士試験 学科IV(構造)No.19は、地盤及び基礎に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 基礎スラブの自重は地盤反力と相殺されるため、部材応力算定用の接地圧では自重を考慮しなくてよい。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 受働土圧は、壁が地盤を押す方向に変位したときに最終的に一定値へ落ち着いた状態で発揮される。正しい記述です。 |
| 3 | ×(誤り) | 液状化のおそれがある砂質地盤は、令の表の数値をそのまま用いることはできない。液状化の検討と低減が必要。 |
| 4 | ○(正しい) | 同じ荷重でも基礎底面の幅が大きいほど応力の及ぶ範囲が深くなり、即時沈下量は大きくなる。正しい記述です。 |
選択肢3は、液状化のおそれがある砂質地盤でも令の表の許容応力度を用いてよいとする点が誤りで、正しくはそのまま用いることはできないです。
選択肢3は「地震時に液状化のおそれがある砂質地盤の許容応力度は、建築基準法施行令に規定された表の数値を用いてよい」としています。表の数値が使える前提は何かが論点です。
令93条の表は、地盤の種類ごとに長期・短期の許容応力度を示しています。これは地盤が安定して支持力を保つことを前提とした値です。
ところが、ゆるい砂と地下水が重なる地盤は、地震の揺れで砂粒どうしのかみ合いが外れ、水に浮いたように支持力を失う(液状化する)ことがあります。こうした地盤では表の数値をそのまま当てにできず、液状化判定を行い、必要なら許容応力度を低減して設計します。液状化のおそれがある=表の数値はそのまま使えないと押さえましょう。
液状化のおそれがある砂質地盤の許容応力度は、令の表の数値をそのまま使ってよい?
使えません。表の数値は安定した地盤が前提で、液状化のおそれがある地盤は別途判定を行い、必要に応じて許容応力度を低減します。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)
液状化のおそれがある地盤は、表の数値をそのまま使えないんです。建築基準法施行令の表に示された地盤の許容応力度は、安定した地盤を前提とした値です。
地震時に液状化するおそれのある砂質地盤は、揺れで支持力を失う可能性があるので、表の数値をそのまま用いることはできません。液状化の検討を行い、必要に応じて許容応力度を低減するなどの対応が要ります。液状化のおそれがある地盤は令の表をそのまま使えないと押さえましょう。