地盤・土質は一級建築士 構造のNo.19で毎年1問出ます。問われ方は決まっていて、砂質土と粘性土の性質を入れ替えるか、N値や試験と数値の関係を逆にするかのどちらかです。まず土の種類で性質を仕分けます。
| 項目 | 砂質土 | 粘性土 |
|---|---|---|
| 沈下のしかた | 即時沈下(載荷とほぼ同時) | 圧密沈下(長い時間をかけて) |
| 含水比 | 小さい | 大きい(細粒分が多いほど大) |
| 代表的な強度試験 | 標準貫入試験(N値→内部摩擦角) | 三軸圧縮・一軸圧縮(粘着力) |
| 液状化 | 起こる(飽和した緩い砂) | 基本的に起こらない |
| 同じN値での 許容支持力度 |
小さい | 大きい(直感と逆・ひっかけ) |
いちばんの引っかけが最下行です。同じN値なら、許容支持力度は砂質土地盤より粘性土地盤のほうが大きい(令和7年・令和3年・平成28年でくり返し出題)。
| 項目 | 覚えるポイント |
|---|---|
| 粒径 | 粘土 < シルト < 砂(粘土がいちばん小さい) |
| 砂質土の内部摩擦角 | N値が大きい(密実)ほど大きい → 支持力係数も大きい |
| 土圧 | 主働土圧 < 静止土圧 < 受働土圧 |
| せん断剛性 | PS検層のS波速度が大きいほど大きい/地震時のせん断ひずみが大きいほど小さい |
| 液状化の判定対象 | 地表面から20m程度以浅の沖積層の飽和砂質土 |
| 論点 | 正しい記述(○)と、よくある誤り(×) |
|---|---|
| 圧密沈下のしくみ | ○ 有効応力の増加で間隙水が排出され、間隙が減って徐々に沈下する/× 土粒子自体が変形して生じる |
| 許容支持力度(同じN値) | ○ 粘性土地盤のほうが大きい/× 砂質土地盤のほうが大きい |
| 極限鉛直支持力 | ○ 土のせん断破壊が生じることで決まる(毎年の定番) |
| 内部摩擦角とN値 | ○ N値が大きいほど大きい/× N値が大きいほど小さくなる |
| 液状化対策 | ○ 締固めによる地盤改良は効果がある/× 締固めは効果がない |
沈下は粘性土=圧密・砂質土=即時。液状化は飽和した緩い砂。同じN値なら支持力は粘性土のほうが大きい。内部摩擦角・S波速度は「大きいほど強い(剛性大)」で揃えると、大小を逆にした誤りに強くなります。
地盤の許容支持力度は、標準貫入試験によるN値が同じ場合、粘性土地盤に比べて砂質土地盤のほうが大きい。〔R7 No.19〕
×。逆です。同じN値なら、許容支持力度は粘性土地盤のほうが大きい。これが令和7年の正答(誤りの肢)でした。
砂質土の内部摩擦角は、一般に、N値が大きくなるほど小さくなる。〔R5 No.19〕
×。逆です。砂質土はN値が大きい(密実な)ほど内部摩擦角は大きくなります。
締固め工法による地盤改良は、一般に、液状化対策としての効果はない。〔R2 No.19〕
×。締固めて緩い砂を密にする工法は、液状化対策として効果があります。
| 年度 | No. | 正解 | 主に問われた論点 |
|---|---|---|---|
| 令和7年 | 19 | 2 | 同じN値の許容支持力度(砂質土と粘性土) |
| 令和6年 | 19 | 4 | 液状化・細粒分・地盤の性質 |
| 令和5年 | 19 | 1 | 内部摩擦角とN値・含水比・せん断剛性 |
| 令和4年 | 19 | 3 | 地盤及び基礎(圧密対策・液状化対策) |
| 令和3年 | 19 | 3 | 土質及び地盤(粒径・含水比・支持力) |
| 令和2年 | 19 | 3 | 土質及び地盤(締固め・極限支持力) |
| 令和元年 | 19 | 4 | 土質及び地盤(液状化判定・内部摩擦角) |
| 平成30年 | 19 | 2 | 土質及び地盤(含水比・粒径・支持力係数) |
| 平成29年 | 21 | 2 | 地盤及び基礎 |
| 平成28年 | 21 | 4 | 土質及び地盤(圧密・内部摩擦角・PS検層) |
※ 過去10年分(平成28年〜令和7年)を確認。圧密沈下・許容支持力度・極限支持力・内部摩擦角・液状化といった論点が、毎年No.19前後でくり返し出題されています。令和5年以前の解説リンクは順次追加予定です。
出典・参考
※ このページの確認日:2026年6月