令和5年度 一級建築士試験 学科IV(構造)No.28は、コンクリート(軽量)の特性に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 軽量コンクリートは単位容積重量が小さいため、同じ強度でも自重による応力が小さく長スパン構造に有利 |
| 2 | ○(正しい) | 軽量コンクリートは普通コンクリートに比べてクリープおよび乾燥収縮が大きくなる傾向がある |
| 3 | ○(正しい) | 軽量コンクリートを用いる場合の許容付着応力度は、普通コンクリートの値より低く設定される |
| 4 | ×(誤り) | 同じ設計基準強度でも軽量コンクリートのヤング係数は普通コンクリートより小さくなる(同じとするのは誤り) |
選択肢4の「軽量コンクリートのヤング係数は普通コンクリートと同じ値を使用できる」という記述が誤りで、正しくは軽量コンクリートのヤング係数は普通コンクリートより小さいです。
コンクリートのヤング係数は単位容積重量(密度)の影響を大きく受けます。軽量コンクリートの骨材は人工軽量骨材(パーライト・膨張頁岩など)であり、多孔質で内部に空隙を持ちます。
この多孔質な骨材のため、普通コンクリートと同じ設計基準強度(Fc)であってもヤング係数は小さくなります。ザックリ言えば、軽い=スカスカ=変形しやすい(Eが小さい)というイメージです。
設計上は、軽量コンクリートのヤング係数として普通コンクリートの値の70〜80%程度を用いる場合があります。正しい肢を整理すると、軽量は自重が小さく長スパンに有利(選択肢1)、クリープ・乾燥収縮は大きい傾向(選択肢2)、許容付着応力度は普通コンクリートより低く設定(選択肢3)、という流れです。
設計基準強度が同じ場合、軽量コンクリートのヤング係数は普通コンクリートより大きいか小さいか。
小さくなります。軽量骨材は多孔質で密度が低く、これがヤング係数(剛性)を低下させます。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)
軽量コンクリートのヤング係数に関する記述が誤りなんです。軽量コンクリートは骨材が軽量で多孔質なため、同じ設計基準強度でも普通コンクリートよりヤング係数(弾性係数)が小さくなります。ヤング係数は単位容積重量の影響を受けるので、「同じ値を使える」とした選択肢4が最も不適当ということです。