建築士試験 解説ノート

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令和7年度 一級建築士 構造 No.20を解説、水平地盤反力係数と杭頭変位の関係に関する誤りを見抜くポイント

令和7年度 一級建築士試験 学科IV(構造)No.20は、杭基礎の水平抵抗に関する問題です。

この問題では、杭基礎に関する4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 弾性支承梁理論の適用条件
  2. 水平地盤反力係数と杭頭曲げモーメント(杭頭回転拘束)
  3. 水平地盤反力係数と杭頭の水平変位
  4. 応答変位法と適用範囲

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

水平地盤反力係数が大きいほど地盤が硬い → 杭頭の水平変位は小さくなります「大きくなる」とするのは逆で誤りで、硬い地盤ほど抵抗が大きく杭は変位しにくいんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 弾性支承梁理論は、地震時の地盤変位が小さく影響範囲がほぼ均一とみなせる場合に適用できる
2 ○(正しい) 杭頭回転拘束では、水平地盤反力係数が大きいほど杭頭の曲げモーメントは小さくなる
3 ×(誤り) 水平地盤反力係数が大きいほど杭頭の水平変位は小さくなる(大きくなるとするのは誤り)
4 ○(正しい) 応答変位法は水平力と地盤変位を考慮し、液状化しやすい軟弱地盤にも適用できる

選択肢3は、水平地盤反力係数が大きいほど杭頭変位が大きくなるとした点が誤りで、硬い地盤ほど変位は小さくなります

選択肢3のポイント

水平地盤反力係数(kh)は地盤の硬さを表します。kh が大きいほど地盤から杭への抵抗力が大きく、杭は変位しにくくなります

したがって、杭頭の水平変位は小さくなります。「大きくなる」は逆の関係です。ザックリ言えば、硬い地盤に刺さった杭は変位しにくいという直感どおりなんです。

一方、正しい肢を整理すると、弾性支承梁理論は地盤変位が小さく影響範囲がほぼ均一なら適用でき(選択肢1)、杭頭回転拘束では水平地盤反力係数が大きいほど杭頭曲げモーメントは小さく(選択肢2)、応答変位法は水平力と地盤変位を考慮し液状化軟弱地盤にも適用できる(選択肢4)、という流れです。

覚え方

  • 水平地盤反力係数kh大(硬い地盤)→ 杭頭の水平変位は小・曲げモーメントも小
  • 弾性支承梁理論は均一地盤で適用/応答変位法は液状化軟弱地盤にも適用可

一問一答

Q.

水平地盤反力係数が大きいほど、杭頭の水平変位はどうなるか。

小さくなります。水平地盤反力係数が大きい(地盤が硬い)ほど地盤からの抵抗力が大きく、杭は変位しにくくなります。

Q.

応答変位法とはどのような解析手法か。

地震時の杭頭に作用する水平力と、地震による地盤変位の両方を考慮して杭の応力を計算する手法です。液状化しやすい軟弱地盤の杭設計にも適用できます。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和7年度 一級建築士試験 学科の試験 学科IV(構造)問題」
  • 日本建築学会「建築基礎構造設計指針」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「構造」を過去問から整理しています。運営者情報

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