建築士試験 解説ノート

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令和4年度 一級建築士 施工 No.11を解説、コンクリート工事の不適当な記述を見抜くポイント

令和4年度 一級建築士 学科Ⅴ(施工)No.11は、コンクリート工事に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 流動化コンクリートのスランプの増大
  2. 寒中コンクリートの練混ぜ水の加熱
  3. 圧送前の富調合モルタルの先送り
  4. プラスチック収縮ひび割れ防止のタンピングのタイミング

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが誤っている記述)

タンピングは、固まり切る前にやらないと意味がないんです。プラスチック収縮ひび割れは、打設後まだ固まらないうちに表面が急激に乾いて生じる細かいひび割れです。

これを防ぐタンピング(表面を軽く叩いて締め直す作業)は、コンクリートがまだ柔らかく手直しできる凝結完了前に行います。凝結が完了してからでは、表面が硬くなってひび割れを閉じることができません。選択肢4は「凝結完了後に速やかにタンピング」としているのでタイミングが遅く誤りなんですね。タンピングは凝結完了前と押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 流動化コンクリートで、ベースのスランプ15cmを流動化後21cmとした(増大6cm)。正しい記述です。
2 ○(正しい) 寒中コンクリートで、荷卸し時に所定の温度となるよう練混ぜ水を加熱して使用してよい。正しい記述です。
3 ○(正しい) 圧送前に富調合のモルタルを先送りして、コンクリートの品質変化を防ぐのは適切。正しい記述です。
4 ×(誤り) タンピングは凝結完了前に行う。「凝結完了後」では表面が硬く、ひび割れを閉じられない。

選択肢4は、タンピングをコンクリートの凝結完了後に行うとする点が誤りで、正しくは凝結完了前に行います。

選択肢4のポイント

選択肢4は「床スラブ上面の均しについて、プラスチック収縮ひび割れの発生を防止するために、コンクリートの凝結完了後に、速やかにタンピングを行った」としています。タンピングをいつ行うかが論点です。

プラスチック収縮ひび割れは、コンクリートを打った直後、まだ固まらないうちに表面の水分が急に蒸発して生じる、浅く細かいひび割れです。固まる前に起きるのが特徴です。

タンピングは、表面を木ごてなどで軽く叩いて締め直し、生じかけたひび割れを押さえる作業です。これはコンクリートがまだ柔らかく、手直しが効く凝結が終わる前に行わなければ意味がありません。凝結が完了してからでは表面が硬くなり、ひび割れを閉じることはできません。タンピングは固まる前と押さえておきましょう。

覚え方

  • タンピングは凝結完了前(コンクリートが柔らかいうち)に行う
  • プラスチック収縮ひび割れ=固まる前の急乾燥で生じる→固まる前に対処
  • 流動化コンクリートのスランプ増大は8cm以下が目安(15→21cmはOK)
  • 寒中コンクリートは練混ぜ水を加熱して所定温度を確保してよい

一問一答

Q.

プラスチック収縮ひび割れ防止のタンピングは、凝結完了前と完了後のどちらに行う?

凝結完了前です。コンクリートが柔らかいうちに表面を締め直してひび割れを押さえます。凝結完了後では表面が硬く対処できません。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和4年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • JASS 5 鉄筋コンクリート工事
  • 建築工事監理指針
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「施工」を過去問から整理しています。運営者情報

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