建築士試験 解説ノート

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令和4年度 一級建築士 施工 No.16を解説、防水工事の不適当な記述を見抜くポイント

令和4年度 一級建築士 学科Ⅴ(施工)No.16は、防水工事に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. シート防水のルーフィングシートの張り方
  2. アスファルト防水の砂付あなあきルーフィングの省略範囲
  3. ウレタンゴム系塗膜防水の施工順序
  4. シーリング工事の接着性試験

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが誤っている記述)

シートを引っ張りながら張ると、あとで縮んで悪さをするんです。合成高分子系ルーフィングシートは、引張力を与えて伸ばした状態で張ると、施工後に元へ戻ろうとして収縮し、しわや端部の剥離、ジョイントの口開きの原因になります。

そのため一般平場部のシートは、引張力を与えず、しわが生じないように下地へなじませて接着します。選択肢1は「引張力を与えながら接着させた」としているので誤りなんですね。ルーフィングシートは引張力を与えずに張ると押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) ルーフィングシートは引張力を与えず、しわが生じないように張る。「引張力を与えながら」は誤り。
2 ○(正しい) 屋根保護防水絶縁工法で、立上り部は砂付あなあきルーフィングを省略してよい。正しい記述です。
3 ○(正しい) ウレタンゴム系塗膜防水は、立上り部、平場部の順に施工する。正しい記述です。
4 ○(正しい) シーリングの接着性試験は、特記がなければ簡易接着性試験としてよい。正しい記述です。

選択肢1は、ルーフィングシートを引張力を与えながら接着させた点が誤りで、正しくは引張力を与えずに張ります。

選択肢1のポイント

選択肢1は「シート防水工事の接着工法において、一般平場部の合成高分子系ルーフィングシートを、引張力を与えながら下地に接着させた」としています。シートをどんな状態で張るかが論点です。

合成高分子系のルーフィングシートには弾力があり、引っ張れば伸びます。伸ばした状態で接着すると、シートは元の長さに戻ろうとして、施工後にじわじわ収縮します。

すると、シートの端がめくれて剥離したり、継ぎ目が口開きしたり、表面にしわが寄ったりして、防水層として機能しなくなります。これを避けるため、シートは引張力を与えず、たるみやしわが出ないように下地へなじませて張ります。引っ張らずに、しわなく張るのがシート防水の基本です。

覚え方

  • ルーフィングシートは引張力を与えずに張る(引っ張ると後で収縮し剥離・口開き)
  • 屋根保護防水絶縁工法の立上り部は砂付あなあきルーフィングを省略してよい
  • ウレタンゴム系塗膜防水は立上り部→平場部の順
  • シーリングの接着性試験は特記なければ簡易接着性試験でよい

一問一答

Q.

シート防水のルーフィングシートは、引張力を与えながら張ってよい?

よくありません。引っ張って張ると施工後に収縮し、剥離や継ぎ目の口開きを招くため、引張力を与えず、しわが生じないように張ります。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和4年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • JASS 8 防水工事
  • 公共建築工事標準仕様書(国土交通省)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「施工」を過去問から整理しています。運営者情報

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