令和4年度 一級建築士 学科Ⅴ(施工)No.17は、左官工事・タイル工事・石工事に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | せっこうプラスターは塗り作業中・作業後半日〜1日は通風をなくし、凝結が進んだ後に通風を与える。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | モルタル塗りの調合は、下塗りをセメント1:砂2.5、中塗り・上塗りをセメント1:砂3とする。正しい記述です。 |
| 3 | ×(誤り) | 外装タイル用の有機系接着剤は一液反応硬化形が標準。練り混ぜ不要なので不良も起きない。「二液反応硬化形」は誤り。 |
| 4 | ○(正しい) | 石工事の床用敷きモルタルの調合は、容積比でセメント1:砂4とする。正しい記述です。 |
選択肢3は、外装タイル用の有機系接着剤を二液反応硬化形とした点が誤りで、正しくは一液反応硬化形です。
選択肢3は「屋外に使用する接着剤は、練り混ぜ不良に起因する事故を防止するため、JIS規格品の二液反応硬化形の変成シリコーン樹脂系のものとした」としています。理由と選んだ接着剤が噛み合っているかが論点です。
接着剤には、主剤と硬化剤を現場で混ぜて使う「二液形」と、缶から出してそのまま使う「一液形」があります。二液形は配合や混ぜ方を誤ると性能が出ない、つまり練り混ぜ不良の事故が起こりえます。
外装タイル張り用の有機系接着剤(JIS A 5557)は、一液反応硬化形が標準です。一液形なら現場で混ぜないので、練り混ぜ不良そのものが起きません。「練り混ぜ不良を防ぐため」と言いながら、わざわざ混ぜる必要のある二液形を選ぶのは逆で、選択肢3はここが誤りです。練り混ぜ不良を防ぐなら一液形と押さえておきましょう。
屋外の外装タイル張りに用いる有機系接着剤は、一液形と二液形のどちらが標準?
一液反応硬化形です。現場で混ぜないため練り混ぜ不良が起きません。「練り混ぜ不良を防ぐため二液形」とするのは逆で誤りです。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3(これが誤っている記述)
練り混ぜ不良を防ぎたいなら、そもそも練り混ぜない接着剤を選ぶんです。外装タイル張り用の有機系接着剤(JIS A 5557)は、一液反応硬化形の変成シリコーン樹脂系などを用いるのが標準です。
一液形は現場で混ぜる必要がないので、混ぜ方のムラ(練り混ぜ不良)がそもそも起きません。一方、二液形は主剤と硬化剤を現場で混ぜるため、配合ミスや混ぜ不足の心配があります。選択肢3は「練り混ぜ不良を防止するため二液反応硬化形とした」としていますが、目的と手段が逆で誤りなんですね。外装タイルの有機系接着剤は一液反応硬化形と押さえましょう。