建築士試験 解説ノート

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令和6年度 一級建築士 施工 No.23を解説、鉄筋腐食補修に浸透性吸水防止材でなく防錆処理が必要

令和6年度 一級建築士 学科Ⅴ(施工)No.23は、各種改修工事に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 既存ウレタンゴム系塗膜防水の膨れ部の補修
  2. タイル陶片浮きの補修工法
  3. 鉄筋腐食補修で錆除去後に塗布する材料
  4. アスファルト防水改修の降雨養生省略条件

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが誤っている記述)

浸透性吸水防止材はコンクリート表面からの水分侵入を防ぐ表面保護材です。鉄筋の錆止めには適していません。鉄筋の錆を除去した後はエポキシ樹脂系等の防錆材(防錆プライマー)を塗布して錆の再発を防ぎます。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 〇(正しい) 既存ウレタンゴム系塗膜防水の膨れ部分をカッターで切除し、ポリマーセメントモルタルで補修してから新規防水を施す。
2 〇(正しい) 小口平タイル以上の大きさのタイル陶片浮きには注入口付アンカーピンニングエポキシ樹脂注入タイル固定工法を採用する。
3 ×(誤り) 錆を除去した鉄筋には浸透性吸水防止材ではなく、エポキシ樹脂系等の防錆材(防錆プライマー)を塗布する。
4 〇(正しい) 既存アスファルト防水撤去後の密着工法改修で1層目ルーフィング張りまで完了したら降雨養生を省略できる。

選択肢3の「浸透性吸水防止材を塗布する」という記述が誤りで、正しくはエポキシ樹脂系等の防錆材(防錆プライマー)を塗布します。

浸透性吸水防止材と防錆材の違いはどこか

選択肢3は、鉄筋腐食補修で錆を除去した後に塗布する材料に関する記述です。浸透性吸水防止材はコンクリートの毛細管空隙に浸透し、外部からの水分侵入を防ぐ表面保護材で、コンクリート表面に使うものなんですね。

一方、防錆材(防錆プライマー)は鉄筋表面に直接塗布し、鉄と酸素の反応を遮断して錆の再発を防ぐ材料です。用途がまったく異なります。鉄筋の錆を除去した後はエポキシ樹脂系等の防錆材を塗布します。

選択肢3は錆を除去した鉄筋に「浸透性吸水防止材を塗布する」としていますが、鉄筋の錆止めには適さず誤りです。ザックリ言えば、錆除去後の鉄筋にはエポキシ樹脂系等の防錆材(浸透性吸水防止材はコンクリート表面用)ということです。

覚え方

  • 錆除去後の鉄筋=エポキシ樹脂系等の防錆材(浸透性吸水防止材はコンクリート表面用)
  • ウレタンゴム系塗膜防水の膨れ=切除しポリマーセメントモルタルで補修後に新規防水
  • タイル陶片浮き=注入口付アンカーピンニングエポキシ樹脂注入タイル固定工法
  • アスファルト防水改修=1層目ルーフィング張りまで完了で降雨養生を省略可

一問一答

Q.

鉄筋腐食補修で錆を除去した後、鉄筋に塗布するのはどんな材料か?

エポキシ樹脂系等の防錆材(防錆プライマー)。浸透性吸水防止材はコンクリート表面用であり、鉄筋への防錆処理には使用しません。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和6年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • 建築技術教育普及センター「令和6年度 一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)正答肢」
  • 建築改修工事監理指針(各種改修工事の規定)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「施工」を過去問から整理しています。運営者情報

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