令和5年度 一級建築士 学科II(環境・設備)No.5は、建築物の防火・防災に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(不適当) | 開口面積が大きいほど酸素供給が増え激しく燃えて早く燃え尽きるため、火災継続時間は短くなります。長くなるとした記述は逆で、不適当です。 |
| 2 | ○(適当) | 上階への延焼防止には層間区画の確保が必要で、バルコニーや庇等で対応する方法があります。適当な記述です。 |
| 3 | ○(適当) | 冬期に竪穴区画内が屋外より高温の場合、地下階がない建物では火災階が下階ほど煙の侵入量が増える傾向があります。適当な記述です。 |
| 4 | ○(適当) | 異種用途区画は、原則として異なる用途部分への延焼を防止するため防火区画とします。適当な記述です。 |
選択肢1の「開口面積が大きいほど火盛り期の火災継続時間が長くなる」という記述が誤りで、開口が大きいほど火災継続時間は短くなります。
選択肢1は、火盛り期の火災継続時間と開口面積の関係に関する記述です。火災の燃え方を左右するのは、外気(酸素)がどれだけ供給されるか、つまり外気が流入する開口の大きさなんですね。
室内の可燃物量が同じなら、開口面積が大きいほど酸素が多く供給され、激しく燃えて可燃物が早く燃え尽きます。そのぶん火盛り期の火災継続時間は短くなるわけです。逆に開口が小さいと、酸素不足でくすぶるように燃え、長い時間燃え続けます。たき火に空気を送ると勢いよく燃えてすぐ燃え尽き、ふさぐとくすぶり続けるのと同じイメージですね。
選択肢1は「開口面積が大きいほど火災継続時間が長くなる」としていますが、これは大小が逆で不適当です。ザックリ言えば、開口が大きい=激しく燃えて早く尽きる=継続時間は短いということです。
可燃物量が同じとき、開口面積が大きいと火災継続時間はどうなる?
短くなります。開口が大きいと酸素が多く供給されて激しく燃え、可燃物が早く燃え尽きるためです。開口が小さいとくすぶって長く燃え続けます。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)
火災の燃え方は、酸素(外気)の供給量で決まります。室内の可燃物量が同じでも、外気が流入する開口面積が大きいほど、酸素が多く供給されて激しく燃え、可燃物が早く燃え尽きます。その結果、火盛り期の火災継続時間は短くなります。
選択肢1は「開口面積が大きいほど火災継続時間が長くなる」としていますが、開口が大きいと燃焼が速く進むので継続時間は短くなるのが正しいです。大小が逆なので不適当なんですね。逆に開口が小さいと酸素不足でくすぶり、継続時間は長くなります。