令和5年度 一級建築士 学科II(環境・設備)No.16は、電気設備(各種の率の定義)に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(不適当) | 力率は有効電力÷皮相電力です。「皮相電力を有効電力で除した」とする記述は分子分母が逆で、不適当です。 |
| 2 | ○(適当) | 需要率は、最大需要電力を負荷設備容量の総和で除したものです。適当な記述です。 |
| 3 | ○(適当) | 負荷率は、平均需要電力を最大需要電力で除したものです。適当な記述です。 |
| 4 | ○(適当) | 不等率は、個々の負荷の最大需要電力の合計を、系統の最大需要電力で除したものです。適当な記述です。 |
選択肢1の「力率は、皮相電力を有効電力で除したもの」という記述が誤りで、力率は有効電力を皮相電力で除したものです。
選択肢1は、力率に関する記述です。交流回路には、実際に仕事をする「有効電力」、見かけ上の「皮相電力」、その差にあたる「無効電力」があるんですね。
力率は、供給された皮相電力のうち、どれだけが有効に使われたかの割合で、有効電力÷皮相電力で求めます。皮相電力のほうが大きいので、力率は必ず1以下になります。「率」は基本的に「実際の値÷基準(最大や全体)の値」で1以下になる、と押さえると取り違えにくいです。
選択肢1は「皮相電力を有効電力で除したもの」としていますが、分子分母が逆です。これだと1以上になり、力率の定義に反するので不適当なんです。ザックリ言えば、力率=有効電力÷皮相電力(1以下)ということです。
力率は、何を何で除したもの?
有効電力÷皮相電力です。供給された皮相電力のうち有効に使われた割合で、1以下になります。皮相電力÷有効電力は分子分母が逆です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)
力率は、供給された電力(皮相電力)のうち、実際に有効に使われた電力(有効電力)の割合です。式で書くと、力率=有効電力÷皮相電力です。0〜1(または0〜100%)の値で、1に近いほど無駄なく電力を使えています。
選択肢1は「皮相電力を有効電力で除したもの」としていますが、分子と分母が逆です。力率は有効電力(分子)を皮相電力(分母)で割ったものなので、不適当なんですね。皮相電力のほうが大きいので、力率は必ず1以下になります。