建築士試験 解説ノート

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令和4年度 二級建築士 法規 No.18を解説、高さ制限・日影規制に関する誤りを見抜くポイント

令和4年度 二級建築士試験 学科II(建築法規)No.18は、建築物の高さの制限と日影規制に関する問題です。

この問題では、5つの記述のうち、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 第一種中高層住居専用地域の日影規制の許可(法56条の2)
  2. 前面道路の塀と道路高さ制限の後退緩和(令130条の12)
  3. 第一種低層住居専用地域の隣地高さ制限(法56条)
  4. 日影規制で敷地が異なる地域にわたる場合の扱い(法56条の2)
  5. 道路高さ制限の後退距離の定義(法56条)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが誤っている記述)

日影規制は、敷地が日影時間の規制が異なる地域にわたる場合、建築物の全部にひとつの規制を適用するのではなく、その部分が属する地域ごとに規制を受けます。選択肢4は「全部について敷地の過半の属する地域の規定が適用される」としていますが、用途制限とは扱いが違い誤りなんですね。

許可による日影規制の不適用・道路高さ制限の後退緩和・隣地高さ制限・後退距離の記述は、いずれも正しい。日影規制は過半でなく地域ごとに適用と押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 特定行政庁が周囲の居住環境を害さないと認め建築審査会の同意を得て許可すれば、日影規制は適用されない。正しい記述です。
2 ○(正しい) 前面道路の路面中心から高さ1.2m以下の塀がある場合、道路高さ制限の後退緩和を適用できる。正しい記述です。
3 ○(正しい) 第一種低層住居専用地域では、絶対高さ制限があるため隣地高さ制限は適用されない。正しい記述です。
4 ×(誤り) 日影規制はその部分が属する地域ごとに適用。「全部に過半の地域の規定」は誤り。
5 ○(正しい) 道路高さ制限の後退距離は、建築物から前面道路境界線までの水平距離のうち最小のものをいう。正しい記述です。

選択肢4は、日影規制で敷地が異なる地域にわたる場合に「全部について敷地の過半の属する地域の規定が適用される」とする点が誤りで、日影規制は建築物の各部分が属する地域ごとに適用されます。

選択肢4のポイント

選択肢4は、敷地が異なる地域にわたる場合の日影規制の適用方法についての記述です。「過半の地域」か「地域ごと」かが論点です。

敷地が複数の地域にまたがる場合の扱いは、規制の種類によって違います。用途制限は、敷地の過半の属する地域の制限を敷地全体に適用します(法91条)。一方日影規制は、日影時間の許容値が地域ごとに定められているので、建築物が落とす日影について、その測定面・対象がある地域ごとに規制を受けます。過半の地域でまとめて判断するわけではありません。

選択肢4は、日影規制を用途制限と同じように「過半の地域の規定を全部に適用」としていますが、これは取り違えで誤りです。「用途は過半/日影は地域ごと」と区別して覚えましょう。

ザックリ言えば、用途制限は過半の地域・日影規制は地域ごとということです。敷地がまたがる場合の扱いを規制ごとに整理しましょう。

覚え方

  • 日影規制(敷地が地域にまたがる)=各部分が属する地域ごとに適用(過半ではない)
  • 用途制限がまたがる場合は過半の地域の制限を全体に適用(法91条)
  • 道路高さ制限の後退緩和は、路面中心から高さ1.2m以下の塀ならOK
  • 第一種低層住居専用地域は絶対高さ制限があるため隣地高さ制限なし
Q.

日影規制は敷地の過半の属する地域の規定を建築物の全部に適用する?

違います。日影規制は各部分が属する地域ごとに適用されます。過半の地域でまとめるのは用途制限の扱いです。

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和4年度 二級建築士試験 学科の試験 学科II(建築法規)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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