建築士試験 解説ノート

建築士試験 解説ノート
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 二級建築士 法規
  4. 令和5年
  5. > No.5 単体規定(一戸建て住宅)

令和5年度 二級建築士 法規 No.5を解説、火気使用室の開口部0.8平方メートルを見抜くポイント

令和5年度 二級建築士 学科II(建築法規)No.5は、木造2階建ての一戸建て住宅の単体規定に関する問題です。

この問題では、5つの記述のうち、建築基準法に適合しないものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 処理区域内の水洗便所と公共下水道への連結(下水道法)
  2. 傾斜路の手すりと幅の算定
  3. 納戸の床高(居室の床高規定の適用範囲)
  4. 火気使用室の換気上有効な開口部(令20条の3)
  5. 居室の床高と床下をコンクリートで覆う場合(令22条)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが適合しない記述)

火を使う調理室では、換気設備を設けないですませるには、換気上有効な開口部を「床面積の1/10以上、かつ0.8㎡以上」設ける必要があります。床面積7㎡の1/10は0.7㎡ですが、0.8㎡に満たないときは0.8㎡まで引き上げます。

選択肢4は開口部が0.7㎡で0.8㎡に届かないため、換気設備を省けず不適合なんです。火気使用室の開口部は1/10以上かつ0.8㎡以上と押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 適否 解説
1 適合 処理区域内で水洗便所とし、汚水管を公共下水道に連結するのは適合します。正しい記述です。
2 適合 幅10cmの手すりは、傾斜路の幅の算定上ないものとみなせます。適合します。正しい記述です。
3 適合 納戸は居室でないため、床高45cm以上の規定は適用されません。40cmでも適合します。正しい記述です。
4 不適合 換気上有効な開口部は床面積の1/10以上かつ0.8㎡以上。0.7㎡では不足で不適合です。
5 適合 床下をコンクリートで覆えば、居室の床高は45cm未満でも適合します。40cmで適合します。正しい記述です。

選択肢4の「0.7㎡の有効開口面積で換気設備を設けなかった」という記述が不適合で、換気上有効な開口部は0.8㎡以上が必要です。

選択肢4のポイント

引っかけの核心は、火気使用室で換気設備を省ける開口部の大きさです。コンロなど火を使う部屋は、燃焼の空気と排気のために換気が欠かせません。

換気設備を設けずにすませるには、発熱量の合計が12kW以下の器具で、換気上有効な開口部を「床面積の1/10以上、かつ0.8㎡以上」設ける必要があるんです。床面積が小さいと1/10の値も小さくなりますが、最低でも0.8㎡は確保しなければなりません。

選択肢4は床面積7㎡なので、1/10は0.7㎡。ところが0.8㎡に届かないため、必要な開口面積は0.8㎡まで上がります。実際の開口部は0.7㎡しかなく不足するので、換気設備を省けず不適合なわけです。ザックリ言えば、火気使用室の換気開口は1/10以上、ただし0.8㎡を下回ってはいけないということです。

覚え方

  • 火気使用室の換気開口=床面積の1/10以上 かつ 0.8㎡以上(小部屋ほど0.8㎡の下限が効く)
  • 居室の床高=45cm以上(床下をコンクリート等で覆えば未満でも可)
  • 居室の床高規定は「居室」が対象=納戸には適用されない
  • 傾斜路・階段の幅=手すりの出が10cmまでは無いものとみなす
Q.

床面積7㎡の調理室で換気設備を省くには、開口部は何㎡以上必要?

0.8㎡以上です。1/10だと0.7㎡ですが、0.8㎡未満のときは0.8㎡まで必要です。

令和5年 二級建築士 法規 過去問解説 一覧へ

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和5年度 二級建築士試験 学科の試験 学科II(建築法規)問題」
建築士試験 解説ノート

編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

▼令和5年 二級建築士 法規▼

▼入口▼

Topへ >>