令和7年度 二級建築士 学科II(建築法規)No.9は、界壁の貫通部処理・間仕切壁・法22条区域の外壁・スパンドレル・竪穴区画などに関する問題です。
この問題では、5つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 配電管が長屋の界壁を貫通する場合、管と界壁の隙間をモルタル等の不燃材料で埋めなければなりません。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 寄宿舎の防火上主要な間仕切壁は準耐火構造とし、強化天井である場合を除き、小屋裏・天井裏に達せしめます。正しい記述です。 |
| 3 | ×(誤り) | 法22条区域内の木造の外壁延焼部分は準防火性能の技術的基準。「防火性能」は誤りです。 |
| 4 | ○(正しい) | 防火区画を構成する床に接する外壁は、幅90cm以上を準耐火構造とするか、50cm以上突出したひさし等で防火上有効に遮ります(スパンドレル)。正しい記述です。 |
| 5 | ○(正しい) | 準耐火構造の3階建て共同住宅(3階に居室)で住戸床面積合計300㎡のものは、原則として竪穴部分を防火区画します。正しい記述です。 |
選択肢3は、法22条区域内の木造の外壁延焼部分を防火性能の技術的基準に適合とした点が誤りで、正しくは準防火性能です。
引っかけの核心は、似た用語「防火性能」と「準防火性能」を区別できるかです。どちらも外壁等の防火に関する性能ですが、求められる場所と厳しさが違うんですね。
準防火性能(法23条)は、周囲で火災が起きたときに延焼を一定時間抑える性能で、法22条の指定区域(屋根不燃区域)の木造等の外壁延焼部分に求められます。防火性能(防火構造、法2条八号)はより高い性能で、防火地域・準防火地域などで求められます。選択肢3は、緩い区域(法22条区域)に高い性能名(防火性能)を当てている点が誤りなわけです。
ザックリ言えば、法22条区域=準防火性能、防火・準防火地域=防火構造(防火性能)ということです。区域と性能名の対応で見分けましょう。
法22条の指定区域内で、木造の外壁の延焼のおそれのある部分に求められる性能は?
準防火性能(法23条)です。より高い「防火性能(防火構造)」は防火地域・準防火地域等で求められるもので、別物です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月(条文は出題時点の建築基準法令に基づく)
正解:選択肢3(これが誤っている記述)
建築基準法第22条の指定区域(いわゆる屋根不燃区域)内では、木造建築物等の外壁で延焼のおそれのある部分の構造を、準防火性能に関する技術的基準に適合させます(法第23条)。
選択肢3は「防火性能に関して政令で定める技術的基準」としていますが、求められるのは準防火性能です。防火性能(防火構造)はより厳しく、防火地域・準防火地域等で求められるものです。