建築士試験 解説ノート

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令和4年度 二級建築士 計画 No.20を解説、空気調和設備に関する誤りを見抜くポイント

令和4年度 二級建築士試験 学科I(建築計画)No.20は、空気調和設備に関する問題です。

この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 床吹出し空調方式の給気温度
  2. 放射冷房の快適性
  3. 水方式の中央熱源空調と換気の関係
  4. 冷凍機の自然冷媒
  5. 開放式冷却塔の冷却効果の原理

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢5(これが最も不適当な記述)

開放式冷却塔は、冷却水の一部を蒸発させ、その気化熱で残りの水を冷やす設備です。蒸発のしやすさは空気の湿り具合で決まるため、冷却効果は「冷却水の温度」と空気の湿球温度との差によって得られます。選択肢5は「空気の温度(乾球温度)との差」としているので誤りなんですね。

床吹出し・放射冷房・水方式・自然冷媒の記述は、いずれも正しい。開放式冷却塔は冷却水温度と空気の湿球温度の差で冷やすと押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 床吹出し空調方式は、冷房時に天井吹出し方式より給気温度を高くする必要がある。適当です。
2 ○(適当) 放射冷房は、気流や温度むらによる不快感が少なく快適な室内環境を得やすい。適当です。
3 ○(適当) 中央熱源方式の水方式は、換気機能を有する装置が別途必要となる。適当です。
4 ○(適当) 冷凍機の自然冷媒には、アンモニアや二酸化炭素などが用いられる。適当です。
5 ×(不適当) 開放式冷却塔の冷却効果は冷却水温度と空気の湿球温度の差による。「空気の温度(乾球)との差」は誤り。

選択肢5は、開放式冷却塔の冷却効果を「冷却水に接触する空気の温度(乾球温度)と冷却水の温度との差」とする点が誤りで、正しくは空気の湿球温度との差によって得られます。

選択肢5のポイント

選択肢5は、開放式冷却塔の冷却効果が何で決まるかについての記述です。乾球温度か湿球温度かが論点です。

開放式冷却塔は、冷却水を空気に直接ふれさせ、その一部を蒸発させる気化熱で残りの水を冷やす設備です。水がどれだけ蒸発できるかは、空気がまだ水蒸気を受け入れられる余地(湿り具合)で決まります。この「空気の湿り具合を含めた温度」が湿球温度です。

そのため、開放式冷却塔の冷却効果は、「冷却水の温度」と「空気の湿球温度」との差によって得られます。理論上は冷却水を空気の湿球温度近くまで下げられます(乾球温度より低くできるのが蒸発冷却の強みです)。選択肢5は、これを「空気の温度(乾球温度)との差」としているので誤りですね。

ザックリ言えば、開放式冷却塔は蒸発冷却=空気の湿球温度との差で冷やすということです。「蒸発が関わるなら湿球温度」と結びつけましょう。

覚え方

  • 開放式冷却塔=冷却水温度と空気の湿球温度の差で冷やす(蒸発冷却)
  • 蒸発冷却なので乾球温度より低い湿球温度近くまで冷やせる
  • 床吹出し冷房は天井吹出しより給気温度を高くする
  • 冷凍機の自然冷媒=アンモニア・二酸化炭素など
Q.

開放式冷却塔の冷却効果は空気の乾球温度との差で決まる?

違います。開放式冷却塔は蒸発冷却なので、冷却効果は冷却水温度と空気の湿球温度との差によって得られます。

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和4年度 二級建築士試験 学科の試験 学科I(建築計画)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を過去問から整理しています。運営者情報

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