令和7年度 二級建築士 学科I(建築計画)No.20は、定風量・変風量方式、ファンコイル、床吹出し、放射冷房など、空気調和設備に関する問題です。
この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(不適当) | 同時負荷がない場合に空調機・ダクトを小さくできるのは変風量(VAV)。定風量(CAV)は常に最大風量で、小さくできません。 |
| 2 | ○(適当) | ファンコイルユニットは、冷温水コイルで冷却・加熱した空気を循環送風する小型ユニットです。適当な記述です。 |
| 3 | ○(適当) | 床吹出し空調は、居住域に近い床から給気するため、冷房時には天井吹出しより給気温度を高めにする必要があります。適当な記述です。 |
| 4 | ○(適当) | 空気熱源ヒートポンプ式ルームエアコンの暖房能力は、一般に外気温度が低くなるほど低下します。適当な記述です。 |
| 5 | ○(適当) | 放射冷房は、気流や温度むらによる不快感が少なく、快適な室内環境を得やすい方式です。適当な記述です。 |
選択肢1は、定風量方式が変風量方式より空調機・ダクトを小さくできるとした点が誤りで、小さくできるのは変風量(VAV)方式です。
引っかけの核心は、定風量(CAV)と変風量(VAV)の違いと、それが設備容量にどう効くかを理解しているかです。「風量を変えられるかどうか」が分かれ目なんですね。
建物全体では、各室の負荷ピークの時刻がずれる(同時発生しない)ため、全室の最大風量の合計より実際に必要な風量は小さくなります。風量を絞れるVAVは、この差(不等時性)を活かして空調機やダクトを小さくできます。一方、常に最大風量を流すCAVは、その恩恵を受けられません。選択肢1は逆なわけです。
ザックリ言えば、VAVは風量を絞れる分、設備を小さくできる(CAVは常に最大風量)ということです。どちらが有利かは風量を変えられるかで判断します。
負荷のピークが同時に発生しない場合、空調機やダクトを小さくできるのはCAVとVAVのどちら?
VAV(変風量)です。風量を絞れるため、各室の最大風量の合計より小さい容量で設計できます。CAV(定風量)は常に最大風量で、小さくできません。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)
各室の負荷ピークが同時に起きない(同時発生しない)場合、各室の最大風量の合計より小さい風量で足ります。風量を絞れる変風量(VAV)方式は、この差を活かして空調機やダクトを小さくできます。
一方、定風量(CAV)方式は常に最大風量を流すため小さくできません。選択肢1は「定風量が変風量より小さくできる」と逆に述べているため、誤りなんです。