令和5年度 二級建築士試験 学科IV(建築施工)No.16は、木工事における各部の継手・仕口に関する問題です。
この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 通し柱と桁の仕口を長ほぞ差し・込み栓打ちとするのは適切です。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 筋かいが付かない管柱と土台の仕口を短ほぞ差し・かすがい打ちとするのは適切です。正しい記述です。 |
| 3 | ×(誤り) | 天端そろえに渡りあご掛けは使えません(段差ができる)。誤りです。 |
| 4 | ○(正しい) | 隅木の継手を母屋心より上方で腰掛け蟻継ぎ・かすがい打ちとするのは適切です。正しい記述です。 |
| 5 | ○(正しい) | 軒桁の継手を小屋梁の掛かる位置を避けて追掛大栓継ぎとするのは適切です。正しい記述です。 |
選択肢3の「天端そろえの胴差と梁の仕口を渡りあご掛けとした」という記述が誤りで、渡りあごでは天端がそろいません。
選択肢3は、天端そろえの胴差と梁の仕口を「渡りあご掛け」としていますが、ここが誤りです。渡りあごは段差ができる仕口で、天端そろえには使えないんです。
渡りあご掛けは、下になる材の上端を欠き込み、上になる材をそこに乗せて交差させる仕口ですね。上に乗る材の分だけ上端が高くなるので、両方の天端は同じ高さにはなりません。だから「天端そろえ」とは両立しません。天端をそろえたい場合は、材の側面に差し込む「大入れあり掛け」などの仕口を使います。
誤りの核心は、段差ができる渡りあごを天端そろえに用いた点で矛盾しています。ザックリ言えば、「天端そろえに渡りあごはダメ(段差ができる)」ということです。天端そろえに渡りあごは使えない(大入れあり掛けを使う)と押さえましょう。
天端そろえの胴差と梁の仕口に、渡りあご掛けは使える?
使えません。渡りあごは段差ができるため、天端がそろいません。天端そろえは大入れあり掛けなどを用います。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月(出題時点の知識・基準に基づく)
正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)
渡りあご掛けは、一方の材を欠き込んで、もう一方の材を上から乗せて交差させる仕口です。乗せる材の分だけ上に出るので、両方の天端(上端)は同じ高さにそろいません。
選択肢3は「天端そろえ」としているのに渡りあご掛けを用いているので、矛盾していて誤りなんです。天端をそろえるなら、大入れあり掛けなどの仕口を使います。天端そろえに渡りあごは使えないと押さえましょう。