建築士試験 解説ノート

建築士試験 解説ノート
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 一級建築士 計画
  4. > 地域包括ケアシステムとは

地域包括ケアシステムとは|住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体で

地域包括ケアシステムとは、要介護になっても住み慣れた地域で最後まで暮らせるよう、住まい・医療・介護・介護予防・生活支援を一体的に提供する体制です。

重度な要介護状態になっても、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けられるようにすることがねらいです。

試験では、この5つの要素と目的、そして一緒に出る福祉用語との取り違えが問われます。

地域包括ケアシステムとは何か

住まい・医療・介護・介護予防・生活支援という5つを、ばらばらにではなく、つなげて一体的に提供する考え方です。

仕組みづくりは全国一律ではありません。保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や特性に応じて作り上げます。

高齢者施設や住宅の計画も、この地域全体の支え合いの中に位置づけて考えます。

一緒に問われる福祉の用語

計画の福祉用語問題では、地域包括ケアシステムと並んで次の用語が出ます。意味の取り違えが引っかけになります。

用語 意味
レスパイトケア 在宅で介護する人が、一時的に介護から離れて休息をとれるようにする支援
ノーマライゼーション 障害の有無にかかわらず、社会の中でごく普通に生活できるよう社会の側を整える考え方
インクルーシブ教育 障害の有無にかかわらず共に学べる仕組み。合理的配慮が必要
ジェントリフィケーション 都市の地区が高級化していく、まちづくり寄りの用語(福祉のノーマライゼーションとは別物)

とくに、ノーマライゼーションの意味をジェントリフィケーションの説明として出す入れ替えが狙われます。

試験ではどう問われるか

一級建築士 計画では、医療・福祉の用語問題で出ます。問題文は建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

年度・No. 問われ方/引っかけ
一級 令和6年 No.15 地域包括ケアシステム=重度の要介護でも住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられる仕組み(正しい記述)
一級 令和6年 No.15(同問) ジェントリフィケーションを「障害者が普通に生活できるよう社会を整える」とした=誤り(それはノーマライゼーション)
一級 令和3年 No.4 インクルーシブ教育(合理的配慮)に関する記述(正しい記述)

まちがえやすいポイント

用語と意味のすり替えが狙われます。障害者が社会の中で普通に生活できるよう社会を整えるのはノーマライゼーションです。これをジェントリフィケーションの説明として出したら誤りです。

地域包括ケアシステムは、住まい・医療・介護・予防・生活支援の5つを一体的に提供する体制です。要素のどれかを抜いたり、別の用語に置き換えた記述に注意します。

覚え方

  • 地域包括ケア=住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体で。住み慣れた地域で最後まで。
  • レスパイトケア=介護する人の休息。ノーマライゼーション=社会の側を整える
  • ジェントリフィケーション=まちの高級化。福祉用語ではない(取り違えに注意)。

理解度チェック

Q.

地域包括ケアシステムは、医療と介護の2つを一体で提供する体制?

違います。住まい・医療・介護・介護予防・生活支援の5つを一体的に提供する体制です。

Q.

「障害者が社会の中で普通に生活できるよう社会を整える」のはジェントリフィケーション?

違います。それはノーマライゼーションです。ジェントリフィケーションはまちの高級化を指す別の用語です。

Q.

在宅介護をする人が一時的に介護から離れて休めるようにする支援は?

レスパイトケアです。介護者の負担を軽くするための休息の支援です。

まとめ

地域包括ケアシステムは、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体で提供し、住み慣れた地域での暮らしを支える体制です。試験では、5つの要素と、ノーマライゼーション等の福祉用語の取り違えに注意します。

出典・参考

  • 厚生労働省「地域包括ケアシステム」(住まい・医療・介護・予防・生活支援の一体的提供/市町村・都道府県が地域の特性に応じて構築)
  • 建築技術教育普及センター「一級建築士試験 学科の試験 学科I(計画)問題」令和3年・令和6年ほか。各福祉用語の内容・引っかけは問題本文に基づく。
建築士試験 解説ノート

編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を過去問から整理しています。運営者情報

Topへ >>