建築士試験 解説ノート

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長期優良住宅の認定基準と維持保全計画(一級建築士 計画)

長期優良住宅とは、長く良好な状態で使えるように対策された住宅として、所管行政庁の認定を受けたものです(長期優良住宅の普及の促進に関する法律)。

ポイントは2つです。建てるときの認定基準を満たすことと、建てた後も点検し続ける維持保全計画を定めることです。

つまり「丈夫に造る」だけでなく「使い続けて手入れする」ところまでが条件です。試験では、認定基準の項目と、維持保全計画の必要性が狙われます。

認定基準の主な項目

項目 中身
劣化対策 数世代にわたり使えるよう、構造躯体の劣化を抑える
耐震性 大地震でも改修して使い続けられる耐震性
維持管理・更新の容易性 内装・設備の点検や交換がしやすい(配管の更新など)
省エネルギー性 断熱等性能等級5・一次エネルギー消費量等級6など
住戸面積・居住環境 良好な居住水準の面積、地域の街並みとの調和
災害配慮(2022年追加) 災害リスクの高い区域での対策を求める

劣化対策・耐震性・維持管理更新の容易性・省エネルギー性が柱です。共同住宅では可変性やバリアフリー性も求められます。

維持保全計画とはなにか

長期優良住宅は、認定を受けて終わりではありません。維持保全計画を定め、認定後も計画的に点検・補修します。

対象は、構造耐力上主要な部分・雨水の浸入を防ぐ部分・給排水の設備です。点検は、外壁や屋根はおおむね10年ごと、給排水設備はおおむね5年ごとなどとし、計画期間は30年以上とします。記録も残します。

認定のメリットと2022年改正

認定を受けると、住宅ローン減税の拡充や登録免許税などの税制優遇、住宅ローンの金利優遇などがあります。

2022年の改正では、共同住宅への対象拡大(区分所有住宅の一括認定)、災害配慮基準の追加、省エネ基準の引き上げなどが行われました。

試験ではどう問われるか

一級建築士 計画では、住宅政策・既存活用のテーマで問われます。引っかけは「認定後は点検不要」「省エネ性能だけで認定される」「新築しか対象でない」といったものです。

まちがえやすいポイント

維持保全がいちばん狙われます。長期優良住宅は、認定後も維持保全計画にもとづいて点検・補修を続ける必要があります

「認定後は点検不要」「省エネ性能だけで認定される」と書いてあれば誤りです。劣化対策・耐震性など複数の基準を満たし、維持保全計画も必要です。増改築も認定の対象になります。

理解度チェック

Q.

長期優良住宅は認定を受ければ点検は不要?

不要ではありません。維持保全計画にもとづき、構造耐力上主要な部分・雨水浸入防止部分・給排水設備を計画的に点検・補修します。計画期間は30年以上です。

Q.

長期優良住宅の認定基準は省エネ性能だけ?

省エネ性能だけではありません。劣化対策・耐震性・維持管理更新の容易性・省エネルギー性・住戸面積・居住環境・維持保全計画・災害配慮など、複数の基準を満たす必要があります。

まとめ

長期優良住宅は、劣化対策・耐震性・維持管理更新の容易性・省エネルギー性などの認定基準を満たし、所管行政庁の認定を受けた住宅です。認定後も維持保全計画(30年以上)にもとづき点検・補修を続けます。2022年改正で共同住宅対象拡大・災害配慮基準が加わった、と押さえます。

出典・参考

  • 長期優良住宅の普及の促進に関する法律(2009年施行・2022年10月改正)。認定基準(劣化対策・耐震性・維持管理更新の容易性・省エネルギー性・住戸面積・居住環境・維持保全計画・災害配慮ほか)、維持保全計画(計画期間30年以上、外壁屋根おおむね10年・給排水おおむね5年ごとの点検)、所管行政庁の認定。国土交通省。
  • 建築技術教育普及センター「一級建築士試験 学科の試験 学科I(計画)問題」。出題内容は公式問題に基づく。
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を出題傾向から整理しています。運営者情報

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