建築士試験 解説ノート

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無落雪屋根とスノーダクト方式|落雪式との違い(一級建築士 計画)

無落雪屋根とは、雪を屋根から落とさず、屋根の上で処理する寒冷地・積雪地の屋根です。落雪による事故や、落とした雪を置く場所の問題を避けられます。

違いは、雪を落とすかどうかです。落雪式が急勾配で雪を滑り落とすのに対し、無落雪屋根は雪を落とさず、融かして排水します。代表がスノーダクト方式です。

「無落雪なのに急勾配で落とす」といった取り違えが狙われます。3つの方式の違いを押さえます。

無落雪屋根の3方式

方式 仕組み
スノーダクト方式 屋根の中央を低くし、中央のダクト(樋)へ緩く傾斜させて融雪水を排水。つららができにくく、無落雪の主流
フラットルーフ方式 ほぼ平らな屋根に雪を載せ、自然に融かしてわずかな傾斜で排水
勾配屋根方式(雪止め) 勾配屋根に雪止めを付け、滑り落とさずそのまま融かす

いずれも雪を落とさない点が共通で、スノーダクト方式は屋根の中央へ集めて排水するのが特徴です。

落雪式とどう違うのか

落雪式の屋根は、急な勾配で雪を自然に滑り落とします。落とした雪を受ける敷地のゆとりが必要で、隣地や通路への落雪に注意が要ります。

無落雪屋根は、これを避けるために雪を落とさず屋根上で処理します。敷地が狭い市街地や、人や物への落雪を避けたい場所で使われます。

注意したい点

  • すが漏り:軒先などで融雪水が凍り、せき止められて室内へ逆流する漏水。屋根と壁の立ち上がり部の防水・断熱で防ぎます。
  • 積雪荷重:雪を載せ続けるため、屋根に大きな積雪荷重がかかります。構造で見込む必要があります。
  • ダクトの詰まり・凍結:スノーダクトは詰まると漏水するため、定期的な点検やヒーターによる凍結防止が要ります。

試験ではどう問われるか

一級建築士 計画では、各部構法・寒冷地のテーマで問われます。引っかけは「無落雪屋根は急勾配で雪を落とす」「スノーダクトは外周へ排水する」のように、仕組みを取り違えるものです。

まちがえやすいポイント

排水の向きがいちばん狙われます。スノーダクト方式は、屋根の中央を低くして中央のダクトへ融雪水を排水します

「無落雪屋根は急勾配で雪を滑り落とす」「スノーダクトは外周へ排水する」と書いてあれば誤りです。雪を落とさず、中央のダクトへ集めて排水するのがスノーダクト方式です。

理解度チェック

Q.

スノーダクト方式の排水はどこへ向かう?

屋根の中央に設けたダクト(樋)へ向かいます。屋根の中央を低く緩く傾斜させ、融雪水を中央で集めて排水します。つららができにくいのが特徴です。

Q.

無落雪屋根で注意すべきことは?

すが漏り(凍結による逆流漏水)、積雪荷重(雪を載せ続ける)、ダクトの詰まり・凍結です。防水・断熱、構造での荷重見込み、定期点検が必要です。

まとめ

無落雪屋根は、雪を落とさず屋根上で融かして処理する屋根で、スノーダクト方式・フラットルーフ方式・勾配屋根方式があります。急勾配で滑り落とす落雪式と違い、スノーダクトは中央のダクトへ排水します。すが漏り・積雪荷重に注意する、と押さえます。

出典・参考

  • 寒冷地・積雪地の屋根構法(無落雪屋根)。スノーダクト方式(中央排水)・フラットルーフ方式・勾配屋根方式(雪止め)、落雪式との違い、すが漏り・積雪荷重・ダクトの維持管理。日本建築学会の積雪・寒冷地建築の知見、屋根工事関連資料。
  • 建築技術教育普及センター「一級建築士試験 学科の試験 学科I(計画)問題」。出題内容は公式問題に基づく。
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を出題傾向から整理しています。運営者情報

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