設計数量・所要数量・計画数量は、建築積算で数量の種類を表す3つの言葉です。
違いは、割増し(切り無駄や損耗)を含むか、施工計画から求めるかです。
試験で問われるのは、この3つの取り違えと、所要数量の割増率です。間違いは、定義を別の数量に入れ替えた選択肢が中心です。
まず、設計図書の寸法から出すのが設計数量、それに割増しを足したのが所要数量、設計図書に表れない施工計画から出すのが計画数量です。
| 数量 | 意味 | 割増し・対象 |
|---|---|---|
| 設計数量 | 設計図書に記載の個数・設計寸法から求めた長さ・面積・体積等 | 割増しを含まない(正味) |
| 所要数量 | 定尺寸法による切り無駄や、施工上やむを得ない損耗を含んだ数量 | 割増しを含む(鉄筋・鋼材等) |
| 計画数量 | 設計図書に基づいた施工計画により求めた数量 | 仮設・土工事など |
設計数量はそのままの正味、所要数量は材料を切って使うときの無駄を見込んだ数量、計画数量は図面に出ない仮設や土工事の数量です。建築積算では、この3つを場面で使い分けます。
所要数量は、規格寸法の材料を切って使う際の無駄や損耗を見込むため、部材ごとに割増しが定められています。
| 部材 | 割増しの標準 |
|---|---|
| 鉄筋 | 4% |
| 形鋼・鋼管・平鋼 | 5% |
| 広幅平鋼・鋼板(切板) | 3% |
鉄筋は4%が標準です。木材なども部材ごとに割増しがありますが、まず鉄筋の4%を押さえます。
一級建築士 計画では、毎年No.19前後の建築積算で問われます。問題文は建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。
| 年度・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 一級 令和5年 No.19 | 所要数量を「仮設・土工等の施工計画による数量」とした=誤り(それは計画数量) |
| 一級 令和2年 No.19 | 鉄筋の所要数量の割増しを「設計数量の5%」とした=誤り(鉄筋は4%が標準) |
| 一級 令和3年 No.19 | 計画数量=設計図書に基づく施工計画で求めた数量(仮設・土工等)(正しい記述) |
仮設や土工事の数量を、施工計画から求めたものは所要数量?
違います。それは計画数量です。所要数量は、設計数量に切り無駄や損耗の割増しを加えた数量です。
鉄筋の所要数量は、設計数量の5%割増しが標準?
違います。鉄筋は4%が標準です。5%は引っかけです。形鋼・鋼管・平鋼が5%、切板が3%です。
設計数量には、切り無駄の割増しが含まれる?
含まれません。設計数量は設計図書の寸法どおりの正味の数量です。割増しを含むのは所要数量です。
設計数量は正味、所要数量は割増しを含む、計画数量は施工計画から出す数量です。試験では、所要数量と計画数量の取り違えと、鉄筋4%の割増率に注意します。
出典・参考
※ このページの確認日:2026年6月
まちがえやすいポイント
最大の引っかけは、所要数量と計画数量の入れ替えです。仮設・土工事を施工計画から出すのは計画数量で、所要数量ではありません。所要数量は割増しを含む数量です。
割増率も狙われます。鉄筋は4%が標準で、5%と書いてあれば誤りです。鋼材は部材で異なり、形鋼・鋼管は5%、切板は3%です。