顕熱は物の温度を変える熱、潜熱は水の蒸発・凝縮など状態変化に使う熱です。両方を合わせた総熱量が全熱(エンタルピー)です。この区別が、全熱交換器・人体発熱・空調の各所で問われます。換気の全体は換気のまとめにあります。
| 区分 | 変わるもの | 関係する量 | 例 |
|---|---|---|---|
| 顕熱 | 温度(状態は変わらない) | 乾球温度 | 空気を暖める/冷ます |
| 潜熱 | 状態(蒸発・凝縮) | 湿度(水蒸気量) | 加湿・除湿、発汗 |
顕熱=温度の熱、潜熱=水蒸気(湿度)の熱、合わせて全熱(エンタルピー)です。温度計に出るのが顕熱、湿度として隠れているのが潜熱、と分けて押さえます。
顕熱と潜熱は、換気の全熱交換器、温熱の人体発熱、空調のデシカント等で、くり返し問われます。問題本文は公式PDFで確認できます。
| 年度・No. | 出た記述 |
|---|---|
| 令和7年 No.3 | 全熱交換器の給気の絶対湿度の扱い(顕熱+潜熱を回収する前提・正、誤りは別の肢) |
| 令和5年 No.2 | 人体の総発熱に占める潜熱の比率は室温が高いほど増える(正・誤りは別の肢) |
| 平成29年 No.12 | 人体の潜熱は室温が高いほど小さくなるとした(誤り=高いほど大きい) |
| 令和7年 No.11 ほか | デシカント空調は潜熱を分離処理する(顕熱潜熱分離) |
引っかけの中心は、潜熱と室温の関係(室温が高いほど潜熱は増える)と、全熱交換器と顕熱交換器の取り違え(湿度まで回収するのは全熱交換器)です。
顕熱と潜熱は、それぞれ何を変える熱?
顕熱は温度を変える熱(状態は変わらない)、潜熱は蒸発・凝縮など状態変化に使う熱で湿度に関係します。合わせて全熱(エンタルピー)です。
全熱交換器と顕熱交換器の違いは?
全熱交換器は顕熱(温度)と潜熱(湿度)の両方を回収します。顕熱交換器は温度だけを回収し、湿度は交換しません。
人体の潜熱発熱は、室温が高くなるとどうなる?
増えます。室温が高いと発汗(蒸発)が増えるため、総発熱に占める潜熱の比率が大きくなります。「室温が高いほど潜熱が小さくなる」は誤りで、平成29年No.12で出ました。
外気冷房が有効かどうかは、顕熱と全熱のどちらで判断する?
全熱(エンタルピー)で判断します。外気のエンタルピーが室内空気より低いときに、外気を取り入れて冷房に使います。
顕熱は温度の熱、潜熱は水蒸気(湿度)の熱で、合わせて全熱(エンタルピー)です。全熱交換器は顕熱と潜熱の両方、顕熱交換器は温度だけを回収します。人体の潜熱は室温が高いほど増える、外気冷房はエンタルピーで判断、デシカントは潜熱を分離、と押さえれば、顕熱・潜熱の問題は外しません。
出典・参考(一次資料・複数資料で確認)
※ このページの確認日:2026年6月
まちがえやすいポイント
顕熱=温度、潜熱=湿度(水蒸気)、全熱=両方(エンタルピー)。全熱交換器は両方、顕熱交換器は温度だけ。
「人体の潜熱は室温が高いほど小さい」「全熱交換器は温度だけ回収」と書いてあれば誤りです。室温が高いほど発汗で潜熱は増え、全熱交換器は湿度も回収します。