建築士試験 解説ノート

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令和元年度 一級建築士 法規 No.2を解説、後退距離におけるポーチの高さの算定を見抜くポイント

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令和元年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.2は、面積・高さ・階数の算定に関する問題です。4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。

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この問題のポイント

面積・高さ・階数は、それぞれ「何を含めて、どこから測るか」を条文どおりに押さえる問題です。容積率の壁面線特例(法52条)、道路高さ制限の後退距離の特例(令136条の…ではなく令130条の12)、高度地区での高さの算定(令2条1項6号)、地階の階数算入(令2条1項8号)が並びます。

引っかけの核心は、後退距離の特例で除くポーチの「高さ」をどこから測るかです。地盤面ではなく前面道路の路面の中心から測る、という基準を取り違えさせる作りになっています。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢2(これが誤っている記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 壁面線の指定があり特定行政庁の許可を受けた場合、前面道路と壁面線との間の部分の面積は敷地面積に算入しません(法52条)。正しい記述です。
2 ×(誤り) 後退距離の特例で除くポーチの高さは、地盤面ではなく前面道路の路面の中心から算定します(令130条の12)。「地盤面からの高さによる」とした点が誤りです。
3 ○(正しい) 高度地区の高さの算定では、屋上の階段室等の1/8以内を高さに算入しない緩和は適用されません。その部分の高さも算入します(令2条1項6号)。正しい記述です。
4 ○(正しい) 防災センター(中央管理室)は「倉庫、機械室その他これらに類するもの」に当たらないため、1/8以内でも階数に算入します(令2条1項8号)。正しい記述です。

選択肢2は、ポーチの高さを地盤面から測るとした点が誤りで、正しくは前面道路の路面の中心からの高さで判断します。

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選択肢2のポイント(ここが誤り)

道路高さ制限(道路斜線)では、建築物を前面道路の境界線から後退させると、その後退距離だけ斜線を緩和できます(法56条2項)。このとき、物置やポーチなど一定の要件を満たす部分は、後退距離の算定で「無視」できます(令130条の12)。

ポーチをこの特例の対象にできるのは、高さが5m以下などの要件を満たす場合です。そしてこの高さは、地盤面ではなく前面道路の路面の中心から測ります

道路斜線まわりの高さは前面道路の路面の中心が基準、という大原則がここにも効いています。選択肢2は基準面を地盤面とすり替えており、誤りです。

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覚え方

  • 道路高さ制限まわりの高さ → 前面道路の路面の中心が基準(地盤面ではない)
  • 後退距離で無視できる部分(令130条の12)→ 物置・ポーチ・門・塀など。ポーチは高さ5m以下等の要件
  • 高度地区・北側高さ制限の高さ算定 → 階段室等の1/8緩和は使えない(高さに算入)
  • 地階の階数算入 → 倉庫・機械室等で1/8以内は不算入。ただし中央管理室(防災センター)は算入

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理解度チェック

Q.

後退距離の特例でポーチを除くときの「高さ」は、どこから測る?

前面道路の路面の中心から測ります(令130条の12)。地盤面からではありません。

Q.

地階の中央管理室(防災センター)は、面積が建築面積の1/8以内なら階数に算入しない?

×。中央管理室は「倉庫・機械室その他これらに類するもの」に当たらないため、1/8以内でも階数に算入します(令2条1項8号)。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和元年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法第52条(容積率)・第56条第2項(前面道路との関係についての高さの制限・後退距離)
  • 建築基準法施行令第2条第1項(第6号 高さ・第8号 階数の算定)・第130条の12(後退距離の算定の特例)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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