建築士試験 解説ノート

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令和元年度 一級建築士 法規 No.25を解説、屋内消火栓設備の倍読みを見抜くポイント

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令和元年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.25は、消防法に関する問題です。4つの記述のうち、誤っているものを選びます。

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この問題のポイント

消防法は、防火対象物の用途ごとに、自動火災報知設備や屋内消火栓設備、スプリンクラー設備などの設置基準を定めます。延べ面積の数値だけでなく、建物の構造や内装によって基準が緩む点が引っかけになります。

この問題では、キャバレーの自動火災報知設備、百貨店の既存遡及、専修学校の屋内消火栓設備、特別養護老人ホームのスプリンクラー設備が並びます。引っかけの核心は、屋内消火栓設備の基準面積の倍読みです。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢3(誤っている記述)

建築関係法令集 法令編(総合資格)

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消防法は別表第一の用途区分と設備ごとの基準面積が勝負です。屋内消火栓の「準耐火+難燃で2倍・耐火+難燃で3倍」を法令集に書き込んでおくと確実です。

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) キャバレーは、延べ面積300㎡以上で自動火災報知設備の設置が必要です。延べ350㎡なら設置しなければなりません(消防法施行令21条)。正しい記述です。
2 ○(正しい) 百貨店は特定防火対象物で、消防用設備等は基準改正時に現に存するものでも、現行の規定に適合させなければなりません(消防法17条の2の5)。正しい記述です。
3 ×(誤り) 専修学校の屋内消火栓設備の基準面積は700㎡ですが、準耐火建築物で内装を難燃材料とした場合は2倍の1,400㎡に緩和されます。延べ1,000㎡では設置義務はありません(消防法施行令11条)。
4 ○(正しい) 特別養護老人ホームは、延焼を抑制する所定の構造を有しない場合、スプリンクラー設備を設置しなければなりません。延べ1,500㎡なら設置が必要です(消防法施行令12条)。正しい記述です。

選択肢3は、延べ1,000㎡の専修学校に屋内消火栓設備が必要とした点が誤りで、準耐火建築物で内装難燃なら基準は1,400㎡となり、設置義務はありません。

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選択肢3のポイント(ここが誤り)

屋内消火栓設備の設置基準は、防火対象物の用途ごとに延べ面積で決まります。専修学校は、消防法施行令別表第一の学校の区分に当たり、基準面積は700㎡です。延べ面積がこの値以上になると設置義務が生じます。

ただし、建物の構造と内装によって基準面積が緩みます。主要構造部が耐火構造で内装を難燃材料とした場合は3倍、準耐火建築物で内装を難燃材料とした場合は2倍に読み替えます(消防法施行令11条2項)。どちらも内装を難燃材料とすることが条件です。

本問は、準耐火建築物で壁・天井の室内に面する部分を難燃材料としているので、基準面積は700㎡の2倍の1,400㎡です。延べ面積1,000㎡は1,400㎡に届かないため、屋内消火栓設備の設置義務はありません。選択肢3の「設置しなければならない」は誤りです。

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覚え方

  • 屋内消火栓の基準面積の倍読み → 耐火+内装難燃で3倍・準耐火+内装難燃で2倍(消防法施行令11条2項)。内装難燃が条件
  • 自動火災報知設備 → キャバレー等は延べ300㎡以上で設置(令21条)
  • 既存遡及 → 特定防火対象物(百貨店等)は消防用設備等を現行基準に適合させる(法17条の2の5)
  • スプリンクラー → 特別養護老人ホームは所定の構造がなければ設置(令12条)

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理解度チェック

Q.

準耐火建築物で内装を難燃材料とした延べ1,000㎡の専修学校に、屋内消火栓設備は必要か。

必要ありません。基準面積700㎡が2倍の1,400㎡に緩和されるため、1,000㎡では設置義務はありません(消防法施行令11条)。

Q.

屋内消火栓設備の基準面積が3倍になるのは、どのような場合か。

主要構造部を耐火構造とし、かつ壁・天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした場合です(消防法施行令11条2項)。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和元年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 消防法第17条の2の5(既存防火対象物に対する基準法令の適用)、消防法施行令第11条(屋内消火栓設備)・第12条(スプリンクラー設備)・第21条(自動火災報知設備)・別表第一
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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