令和3年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.24は、建築士事務所の帳簿・図書の保存(建築士法)に関する問題です。4つの記述のうち、建築士法上、誤っているものを選びます。
建築士事務所は、業務に関する帳簿と図書を一定期間保存しなければなりません。保存の対象範囲・保存図書の種類・帳簿の記載事項・違反時の処分が問われます。
引っかけの核心は、保存の対象範囲です。帳簿・図書の保存義務は事務所の全業務が対象で、確認済証の交付が必要な建築物に限られません。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。
正解:選択肢1(これが誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 保存義務の対象が確認済証の交付を要する建築物に限られるとする点が誤り。帳簿・図書の保存は事務所の全業務が対象で、確認の要否は問いません(士法24条の4)。 |
| 2 | ○(正しい) | 保存が義務づけられる図書は、配置図・各階平面図・構造詳細図等の設計図書及び工事監理報告書です。 |
| 3 | ○(正しい) | 帳簿の記載事項は、業務の概要・報酬の額・業務に従事した建築士の氏名等です。 |
| 4 | ○(正しい) | 保存義務を怠ると、開設者は戒告・1年以内の事務所閉鎖命令・登録取消の処分を受けることがあります。 |
選択肢1は、保存義務の対象を確認済証が必要な建築物に限るとする点が誤りで、事務所の全業務が対象です。
建築士事務所の帳簿・図書の保存(士法24条の4)は、設計や工事監理の業務が適正に行われたことを後から確認できるようにするための制度です。
この保存義務は、事務所が受託した全ての業務が対象です。建築確認の要否や、確認済証の交付の有無とは関係ありません。選択肢1は対象を確認済証が必要な建築物に絞っており、保存義務の範囲を狭く取り違えているため誤りです。
帳簿・図書の保存義務の対象は、確認済証の交付を受けることが必要な建築物に限られる。〇か×か。
×。事務所の全業務が対象で、確認の要否は問いません(士法24条の4)。
工事監理報告書は、保存が義務づけられている図書に含まれる。〇か×か。
〇。設計図書(配置図・各階平面図・構造詳細図等)とともに工事監理報告書も保存対象です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月