建築士試験 解説ノート

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令和4年度 一級建築士 法規 No.25を解説、消防法に関する誤りを見抜くポイント

令和4年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.25は、消防法に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 図書館は特定防火対象物か(既存遡及の有無)
  2. ラック式倉庫のスプリンクラー設備
  3. 地階の駐車場の排煙設備
  4. ホテルの連結送水管

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが誤っている記述)

図書館は特定防火対象物ではありません(非特定防火対象物)。特定防火対象物は、不特定多数が利用したり避難が難しかったりする劇場・百貨店・飲食店・病院・ホテルなどで、これらは消防用設備等の基準が改正されると既存の建築物にもさかのぼって適用されます。

図書館は非特定なので、基準が新しくなっても原則として既存の状態のままでよく、新築同様に新基準が適用されるわけではありません。選択肢1は図書館を「特定防火対象物である」としているので誤りなんですね。図書館は非特定防火対象物(既存遡及されない)と押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 図書館は非特定防火対象物特定防火対象物ではなく、新基準の既存遡及はされない。
2 ○(正しい) 天井の高さ12m、延べ700m²のラック式倉庫は、原則としてスプリンクラー設備を設置する。正しい記述です。
3 ○(正しい) 地階に設ける床面積1,000m²の駐車場は、原則として排煙設備を設置する。正しい記述です。
4 ○(正しい) 延べ6,000m²・地上5階建てのホテルは、原則として連結送水管を設置する。正しい記述です。

選択肢1は、図書館を特定防火対象物であるとする点が誤りで、図書館は非特定防火対象物です。

選択肢1のポイント

選択肢1は「図書館は、消防用設備等の技術上の基準に関する政令等の規定の施行又は適用の際、現に存する建築物であっても、新築の場合と同様に消防用設備等の規定が適用される特定防火対象物である」としています。図書館が特定防火対象物かどうかが論点です。

特定防火対象物とは、不特定多数の人が出入りする、あるいは避難に配慮が必要な用途で、劇場・映画館・百貨店・飲食店・病院・ホテル・地下街などが該当します。これらは火災の危険が高いため、消防用設備等の基準が改正されると、既存の建築物にも新基準がさかのぼって適用されます(既存遡及)。

一方、図書館は非特定防火対象物です。非特定のものは、基準が新しくなっても原則として既存の状態のままでよく、新築同様の遡及適用はされません。選択肢1は図書館を特定防火対象物としているため誤りです。用途が特定か非特定かで、既存遡及の有無が変わる点を押さえるのがコツですね。図書館は非特定防火対象物(既存遡及されない)と覚えておきましょう。

覚え方

  • 特定防火対象物=劇場・百貨店・飲食店・病院・ホテル・地下街など(既存遡及あり)
  • 図書館・学校・事務所・共同住宅などは非特定防火対象物(既存遡及なし)
  • ラック式倉庫は天井高・面積によりスプリンクラー設備
  • 地階の駐車場(1,000m²)は排煙設備、延べ6,000m²5階建てホテルは連結送水管

一問一答

Q.

図書館は特定防火対象物?

いいえ、非特定防火対象物です。特定防火対象物(劇場・百貨店・飲食店・病院・ホテル等)と違い、消防用設備等の基準が改正されても既存の建築物に遡及適用されません。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和4年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 消防法第17条・第17条の2の5(既存の防火対象物の特例)、消防法施行令別表第一
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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