令和5年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.19は、一団地認定や不服申立てなど、建築基準法の各種規定に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 一団地認定(法86条)で一の敷地とみなすのは容積率・斜線・接道等の規定で、用途地域の規定はみなしの対象外です。 |
| 2 | ○(正しい) | 指定確認検査機関の処分に不服がある者は、建築主事が置かれた市町村又は都道府県の建築審査会に審査請求できます(法94条)。正しい記述です。 |
| 3 | ○(正しい) | 既存不適格のホテルの増築で、増築部分が基準時の延べ面積の1/2を超えるときは、現行規定が適用され非常用エレベーターが必要です(法86条の7等)。正しい記述です。 |
| 4 | ○(正しい) | 軟弱地盤の指定区域外で、足固めを使用した平家建ての木造住宅は、最下階の柱の下部に土台を設けなくてもよいです(令42条)。正しい記述です。 |
選択肢1は、「用途地域等の規定の適用について一団地を一の敷地とみなす」とする点が誤りで、一団地認定でみなされるのは容積率・斜線・接道等の規定です。
選択肢1は、一団地認定を受けた建築物に対する用途地域等の規定の適用についての記述なんです。
一団地認定(法第86条)で一の敷地とみなして適用されるのは、容積率・建蔽率・斜線制限・日影規制・接道などの規定です。これらは敷地の形態にかかわる規定で、複数棟を総合的に計画するために一の敷地として扱うわけですね。
しかし、用途地域の用途制限はこのみなしの対象に含まれていません。ですから「用途地域等の規定の適用について一の敷地とみなす」とした選択肢1は、みなしの対象を誤って広げていて誤りということです。
一団地認定(法86条)で一の敷地とみなして適用される規定に、用途地域の用途制限は含まれる?
含まれません。みなしの対象は容積率・建蔽率・斜線・接道などの形態規制で、用途地域の用途制限は対象外です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1(これが誤っている記述)
一団地認定(法第86条)は、一団地内の複数建築物を一の敷地内にあるものとみなして、容積率・建蔽率・斜線制限・接道などの規定を適用する制度です。複数棟をまとめて総合的に設計できるようにする仕組みなんです。
ただし、みなしの対象は形態・集団規定であって、用途地域の用途制限はこのみなしの対象に含まれません。それを「用途地域等の規定の適用について一の敷地とみなす」とした選択肢1が誤りということです。