令和5年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.26は、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー法)に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、バリアフリー法上、誤っているものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 「困難なとき回り階段でよい」例外は最低基準の規定で、誘導基準にはありません。誘導基準の内容とした点が誤りです。 |
| 2 | ○(正しい) | 移動等円滑化経路を構成する、階段に併設する傾斜路の幅は90cm以上とします。2,000m²の物品販売店舗の記述として正しいです。 |
| 3 | ○(正しい) | 共同住宅は特定建築物で、移動等円滑化基準への適合は努力義務です。3,000m²の新築でも「努めなければならない」で正しい記述です。 |
| 4 | ○(正しい) | 事務所(特定建築物)の便所の修繕でも、移動等円滑化基準への適合は努力義務です。正しい記述です。 |
選択肢1は、「誘導基準において困難なときは主たる階段を回り階段とできる」とする点が誤りで、この例外は最低基準(移動等円滑化基準)の規定です。
選択肢1は、建築物移動等円滑化誘導基準において、主たる階段を困難なときに回り階段とできるか、という記述なんです。
「主たる階段は回り階段でないこと。ただし、回り階段以外の階段を設ける空間を確保することが困難であるときは、この限りでない」という例外は、移動等円滑化基準(最低基準)に置かれた規定です。より高い水準を求める誘導基準には、この回り階段の例外はありません。
ですから例外を誘導基準の内容として述べた選択肢1は誤りということです。基準の取り違えを突く問題ですね。
「空間の確保が困難なときは主たる階段を回り階段とできる」という例外は、最低基準と誘導基準のどちらの規定?
最低基準(移動等円滑化基準)の規定です。より高い水準を求める誘導基準には、この回り階段の例外はありません。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1(これが誤っている記述)
バリアフリー法には、最低限守るべき建築物移動等円滑化基準と、より高い水準として誘導する建築物移動等円滑化誘導基準の2つがあります。
「主たる階段は回り階段でないこと、ただし空間の確保が困難なときは回り階段でよい」という例外は最低基準の方の規定で、誘導基準にはこの例外がないんです。それを誘導基準の内容とした選択肢1が誤りということです。