建築士試験 解説ノート

建築士試験 解説ノート
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 一級建築士 法規
  4. 令和5年
  5. > No.28 各種計画認定(総合)

令和5年度 一級建築士 法規 No.28を解説、計画認定と認定基準の組合せを見抜くポイント

令和5年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.28は、各種法令の「計画」の認定と、その認定基準の内容の組合せに関する問題です。

この問題では、4つの組合せのうち、関係法令上、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 耐震改修の計画認定の認定基準は耐震関係規定か誘導基準か(耐震改修促進法)
  2. バリアフリー法の計画認定の認定基準(移動等円滑化誘導基準)
  3. 長期優良住宅の計画認定の認定基準(長期使用構造等)
  4. 省エネ法の計画認定の認定基準(エネルギー消費性能誘導基準)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの組合せで問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが誤っている組合せ)

バリアフリー・長期優良住宅・省エネの計画認定は、最低基準を超えて誘導基準に適合させる「誘導型」の認定です。これに対し、耐震改修の計画認定は、建築物を耐震関係規定に適合させる「基準適合型」の認定なんです。

選択肢1は耐震改修を「基準を超え、誘導すべき基準である耐震関係規定に適合」と誘導型のように説明していますが、耐震改修の認定は耐震関係規定への適合が要件で、ここが誤りということです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 耐震改修の計画認定は耐震関係規定への適合が要件の基準適合型。「基準を超え誘導すべき基準に適合」とする誘導型の説明は誤りです。
2 ○(正しい) バリアフリー法の計画認定は、移動等円滑化基準を超え「建築物移動等円滑化誘導基準」に適合することが要件です。正しい組合せです。
3 ○(正しい) 長期優良住宅の計画認定は、住宅の構造・設備が「長期使用構造等」であることが要件です。正しい組合せです。
4 ○(正しい) 省エネ法の計画認定は、エネルギー消費性能基準を超え「建築物エネルギー消費性能誘導基準」に適合することが要件です。正しい組合せです。

選択肢1は、「耐震改修の認定は基準を超え誘導すべき基準である耐震関係規定に適合すること」とする点が誤りで、耐震改修の認定は耐震関係規定への適合が要件です。

選択肢1のポイント

選択肢1は、建築物の耐震改修の計画(耐震改修促進法)の認定基準についての記述なんです。

耐震改修の計画認定は、建築物の耐震改修の事業の内容が、耐震関係規定(建築基準法の耐震基準)に適合すること等を要件とする基準適合型の認定です。基準を超えて、誘導すべき基準に適合させるものではありません。

ですから耐震改修を、基準を超える誘導型の認定であるかのように説明した選択肢1は誤りということです。誘導型(バリアフリー・長期優良・省エネ)の中で耐震だけが基準適合型、という点が論点です。

覚え方

  • 計画認定の性格 → 誘導型(バリアフリー・長期優良・省エネ)=誘導基準に適合/基準適合型(耐震改修)=現行の耐震関係規定に適合(耐震だけ仲間外れ)
  • 誘導型の認定 → 容積率の特例(誘導基準のための床面積を一定限度で不算入)が受けられる
Q.

耐震改修の計画認定は、基準を超える誘導基準への適合が要件?

違います。耐震改修の計画認定は耐震関係規定への適合を要件とする基準適合型の認定です。

令和5年 一級建築士 法規 過去問解説 一覧へ

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和5年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築物の耐震改修の促進に関する法律第17条、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第17条
  • 長期優良住宅の普及の促進に関する法律、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律第34条・第35条
建築士試験 解説ノート

編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

▼令和5年 一級建築士 法規▼

▼他の年度▼

▼過去問一覧▼

Topへ >>