令和6年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.13は、積載荷重・木材の許容応力度・ステンレス鋼・溶接の許容応力度に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 教室の積載荷重(2,300N/m2)で柱の支える床の数が2の場合、令85条の規定により1,995N/m2を採用できます。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 木材の繊維方向の長期引張許容応力度は、令89条により基準強度の1.1/3(≒0.367)の数値です。正しい記述です。 |
| 3 | ○(正しい) | ステンレス鋼の高力ボルトの引張りに対する材料強度は、基準強度と同じ数値とされています(令96条等)。正しい記述です。 |
| 4 | ×(誤り) | 突合せ溶接のど断面の短期せん断許容応力度は基準強度×1/√3です。「1/(1.5√3)」は長期の式です。 |
選択肢4は、「短期に生ずる力に対するせん断の許容応力度が基準強度の1/(1.5√3)の数値」とする点が誤りで、1/(1.5√3)は長期のせん断の式です。短期は1/√3が正しい値です。
令第92条(溶接の許容応力度)では、突合せ溶接のど断面に対する許容応力度を次のように規定しています。
長期に生ずる力に対するせん断の許容応力度:基準強度 × 1/(1.5√3)
短期に生ずる力に対するせん断の許容応力度:基準強度 × 1/√3
選択肢4は「短期に生ずる力に対するせん断の許容応力度は基準強度の1/(1.5√3)」としていますが、1/(1.5√3)は長期のせん断の係数です。短期のせん断は「基準強度/√3」が正しく、1/(1.5√3)を短期に適用するのは誤りです。
突合せ溶接のど断面の「短期に生ずる力に対するせん断」の許容応力度の係数はいくらか。
基準強度の 1/√3 です(令第92条)。1/(1.5√3)は長期せん断の係数です。短期は長期の1.5倍となります。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢4(これが誤っている記述)
令第92条(溶接の許容応力度)では、突合せ溶接のど断面に対するせん断の許容応力度を次のように規定しています。
選択肢4は「短期に生ずる力に対するせん断の許容応力度は基準強度の1/(1.5√3)」としていますが、これは長期のせん断の式なんです。短期のせん断は1/√3を用いるので、選択肢4は誤りということです。