建築士試験 解説ノート

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令和6年度 一級建築士 法規 No.28を解説、店舗の定期報告は5年でなく3年以内ごとという誤りを見抜く

令和6年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.28は、木造4階建て(避難階は1階、高さ15m、延べ面積2,000m²)の物品販売業を営む店舗新築に関する総合問題です。設計者は構造設計一級建築士・設備設計一級建築士の資格を有しない一級建築士という条件です。

この問題では、4つの記述のうち、建築基準法その他の法令の規定の適用に関して誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 木造4階建て・高さ15m・延べ2,000m²の店舗に必要な構造計算(許容応力度等計算)(令82条等)
  2. 通常火災終了時間80分の場合の柱・はりの準耐火構造(令108条の3等)
  3. 構造設計一級建築士・設備設計一級建築士の確認の要否(建築士法20条の2・3)
  4. 物品販売業を営む店舗の定期調査・報告の間隔(法12条)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが誤っている記述)

法第12条(建築物の定期調査・報告)は、特定建築物(物品販売業を営む店舗等)について「おおむね3年以内ごとに一級建築士若しくは二級建築士又は建築物調査員に調査させ、その結果を特定行政庁に報告しなければならない」と定めています。

ですから「5年の間隔をおいて」とした選択肢4は誤りで、正しくはおおむね3年以内ごとということです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 木造4階建て・高さ15m・延べ2,000m2の店舗(法6条1項2号相当)では許容応力度等計算が必要です。応力度・層間変形角・剛性率・偏心率・地震安全性を確かめる計算は正しい判断です。
2 ○(正しい) 「通常火災終了時間80分・特定避難時間70分」の場合、柱・はりを80分間の準耐火構造とすることは法令上許容される設計判断です。正しい記述です。
3 ○(正しい) 木造・高さ15m(13m超)のため構造設計一級建築士への確認が必要。延べ2,000m2は5,000m2以下のため設備設計一級建築士への確認は不要です。正しい判断です(建築士法20条の2・3)。
4 ×(誤り) 物品販売業を営む店舗の定期報告はおおむね3年以内ごとです(法12条)。「5年の間隔をおいて」は誤りです。

選択肢4は、「5年の間隔をおいて、定期に建築物の状況の調査をさせ、その結果を特定行政庁に報告する」とする点が誤りで、正しくはおおむね3年以内ごとです。

選択肢4のポイント

法第12条(建築物の定期調査・報告)は、特定建築物(物品販売業を営む店舗等)について「おおむね3年以内ごとに」一級建築士若しくは二級建築士又は建築物調査員に状況の調査をさせ、その結果を特定行政庁に報告しなければならないと定めています。

ですから「5年の間隔をおいて」とした選択肢4は、定期報告の間隔として誤りです。正しくは「おおむね3年以内ごと」ということですね。建築設備の定期報告(おおむね1年以内ごと)とも区別しておきたいところです。

覚え方

  • 法12条の定期報告間隔 → 特定建築物はおおむね3年以内ごと
  • 建築設備はおおむね1年以内ごと(3年と1年の違いを区別)
Q.

物品販売業を営む店舗等の特定建築物について、法第12条の定期調査・報告の間隔はどのくらいか。

おおむね3年以内ごとに一級建築士等に調査をさせ、その結果を特定行政庁に報告しなければなりません(法第12条第1項)。5年ごとは誤りです。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和6年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法第12条(建築物の定期調査・報告)
  • 建築士法第20条の2(構造設計一級建築士による確認)
  • 建築士法第20条の3(設備設計一級建築士による確認)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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